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架空線
「架空線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
架空線の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
れ、銀色に光る四条のレールが象眼されていた。頭の上をみると手の届きそうなところに
架空線がブラブラしているし、大通りの両側のポールにはまるで大宮殿の廊下のように同....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
た。それから、探求を進めてゆくと、雑音の原因は、家の前を通る列車の電気機関車が、
架空線に接触するところで、小さい火花を生ずるためで、殊に大きい雑音は、
架空線の継....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
を焦った。 市内電車は、路面に停車し、車内の電灯は真暗に消されていた。これは、
架空線とポールとが触れるところから、青い火花が出て、それが敵機に発見される虞れが....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
よ。まず振綱に攀じ登ってから塔の窓に出て、そこで兇器を裏門の方へ投げ捨ててから、
架空線を伝わって円蓋を下り、そして、回転窓の下に引き込まれてある動力線に吊り下っ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
樹という樹に生え広がって行った。 そうして、その丹色が、焔にあぶられた電車の
架空線の電柱の赤さびの色や、焼け跡一面に散らばった煉瓦や、焼けた瓦の赤い色と映え....
「小景」より 著者:宮本百合子
その街は、昼間歩いて見るとまるで別な処のように感じられた。 四方から集って来た八本の
架空線が、空の下で網めになって揺れている下では、ゲートルをまきつけた巡査が、短い....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
ていました。隅田川の岸なぞには水死者の死体が浮んでいました。街上には電線や電車の
架空線がもつれ下っている下に、電車や自動車の焼けつくした、骨ばかりのがぺちゃんこ....
「科学時潮」より 著者:海野十三
地下鉄道の開通 上野、浅草間の地下鉄道が出来た。入って見ると随分明るくて温い。電車の車体は黄色に塗られ、
架空線はないから随ってポールやパンタグラフは無い。皆レールのところから電気を取っ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
岩と岩との間は飛んで渡るより他はない、二人は蛇のような山蔦の太い蔓に縋って、宛ら
架空線を修繕する工夫のように、宙にぶら下りながら通り越した。 お杉は通い馴れた....