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某
「某〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
某の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
れた。
それから、十年余りのち、尼になって、子供を養育していた阿濃は、丹後守何
某《たんごのかみなにがし》の随身に、驍勇《きょうゆう》の名の高い男の通るのを見て....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
》に伝吉の枡屋の娘を誘拐《ゆうかい》したり、長窪《ながくぼ》の本陣《ほんじん》何
某へ強請《ゆすり》に行ったりしたことを伝えている。これも他の諸書に載せてないのを....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ック君はしばらく沈黙せる後、新たに質問を開始したり。
問 予が家は如何?
答
某写真師のステュディオとなれり。
問 予の机はいかになれるか?
答 いかなれ....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
》ほどの侍《さむらい》の首も大御所《おおごしょ》の実検には具《そな》えおらぬか?
某《それがし》も一手《ひとて》の大将だったものを。こういう辱《はずか》しめを受け....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
修《おさま》らず、酒と女とに身を持崩《もちくず》していたが、去る――日《にち》、
某酒楼にて飲み仲間の誰彼と口論し、遂に掴《つか》み合いの喧嘩となりたる末、頸部に....
「女体」より 著者:芥川竜之介
楊
某《ようぼう》と云う支那人が、ある夏の夜、あまり蒸暑いのに眼がさめて、頬杖をつき....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
うか、その辺《へん》の証拠は不十分である。だから蟹の弁護に立った、雄弁の名の高い
某弁護士も、裁判官の同情を乞うよりほかに、策の出づるところを知らなかったらしい。....
「死後」より 著者:芥川竜之介
」
「あたしは悪い人とは思いませんけれど、……」
しかし妻自身も櫛部《くしべ》
某に尊敬を持っていないことははっきり僕にわかっていた。ではなぜそう言うものと結婚....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
治家の我我素人よりも政治上の知識を誇り得るのは紛紛たる事実の知識だけである。畢竟
某党の
某首領はどう言う帽子をかぶっているかと言うのと大差のない知識ばかりである。....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ng 教授が挙げているトリップリンと云うワイマアルの役人の実例や、彼の知っている
某《なにがし》M夫人の実例も、やはり、この部類に属すべきものではございませんか。....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
駄音と共に消すのも、満更厭な気ばかり起させる訳でもない。 私も嘗て、本郷なる何
某と云うレストランに、久米とマンハッタン・カクテルに酔いて、その生活の放漫なるを....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
大きい気がした。話題は多分刊行中の長塚節全集のことだったであろう。島木さんは談の
某君に及ぶや、苦笑と一しょに「下司ですなあ」と言った。それは「下」の字に力を入れ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
新聞をひろげてみて次のような三面記事が出ていない日はほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、
某街四十番地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
町へたどり着きたり。 足だまりの城として伯父より添書ありしは、浅草三間町の深沢
某なり。この人元よりの東京人にてある年越後へ稼ぎに来りしが病に罹りて九死一生とな....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
考えて、実験したが、成功しなかった。 その頃、ファラデーは電磁気の作用の歴史を
某雑誌に出しつつあった関係上、それらの実験を繰りかえして試み、これが動機となって....