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「某日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

某日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
の娘との結婚など夢想だにしなかったのではないか。僅かに、お君の美貌が彼を慰めた。某日、軽部の同僚と称して、薄地某が宗右衛門町の友恵堂の最中《もなか》を手土産に出....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
後の事を語る順序として葉子の鎌倉日記のうち多く麻川氏を書いて居る部分を摘出する。某日。――麻川氏は私達より三四日後れ昨夜東京から越して来た。今朝早くから支那更紗....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
になるとは神罰とでも云うのでしょう」 網の魚 大正六年三月某日、前日午後からシト/\と降り出した春雨は夜に這入ってその勢いを増し、今日の天....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
月幾らかの宣伝費を貰っている、というようなことまでも伝えた。 そして、本年某月某日、僕は四月一日の大会に間に合うように、ある国のある船で、そっとまた上海を出た....
外来語所感」より 著者:九鬼周造
すると「こよみ」とはあなたらしくもない。運勢でも調べるのですかと問われた。来月の某日が何曜日になるかを見たいのだと答えると、それならば「カレンダー」で間に合うで....
小春」より 著者:国木田独歩
十一月|某日、自分は朝から書斎にこもって書見をしていた。その書はウォーズウォルス詩集であ....
」より 著者:織田作之助
|風情との結婚など夢想だに価しなかったのだ。わずかに、お君の美貌が軽部を慰めた。某日、軽部の同僚と称して、蒲地某が宗右衛門の友恵堂の最中を手土産に出しぬけに金助....
キド効果」より 著者:海野十三
なのである。 さて事件のあった朝というのが、こと稍旧聞に属するが去年の夏八月の某日のことだった。午前七時|丁度という時刻にこの博克図駅を問題の列車は興安駅の方....
世界の裏」より 著者:国枝史郎
りみなくなった。その時娘から速達が来て、 「あなたに逢えない絶望から、わたしは、某日の某時間に、自宅で瓦斯自殺をします」と書いてあった。O君は驚いて、その時間に....
迷信解」より 著者:井上円了
己の生命を予知せられんことを請いたれば、筮者判断して曰く、『今より幾年の後、某月某日に必ず死すべし』と。迷信家かたくこれを信じて、某年某月までに財産を消費し、当....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
もかくも、同家に一人の病者(別席に臥す)あり。その生死をうかがいしに、「本年某月某日に死す」と告げ、また同席の未婚女、その結婚の期日をうかがいしに、「本年中に結....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
て、山中の湖に浮べる如きなつかしき白峰の一部を写したことがあった。 翌年の三月某日、これも雨後の朝、鎌倉にゆく途中、六郷鉄橋の辺から、再び玲瓏たる姿に接した。....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
年ほど経つ中に、お杉の家は死絶えて了った。二人の名も大方忘れられて了った。然るに某日のこと、樵夫が山稼ぎに出かけると、彼の虎ヶ窟の中から白い煙の細く※るのを見た....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
刑に処せられた日は我が明治二十年の陰暦六月の何日であったか日は分らないが、六月の某日に同尊者はチベットの東方にコンボという国があってその国にコンボという大河があ....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
で美校生を招かれたという。このことはよく美校の校長に擬せられ、とかくの話題に上る某日本画教授の口から私が聞いた話である。 私はこれを知って翁のために同情もすれ....