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某氏
「某氏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
某氏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
一時の急を免れた避難は、人も家畜も一夜の宿りがようやくの事であった。自分は知人|
某氏を両国に訪うて第二の避難を謀った。侠気と同情に富める
某氏は全力を尽して奔走し....
「顔の美について」より 著者:伊丹万作
かを察することができる。 もつとも時たま例外がある。 たとえば私の知つている
某氏の場合である。 その顔は有島武郎級のインテリの顔であるがその声はインテリの....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
人にならねばならぬ不幸が起こった。 深川警察署からの通知で、僕は千駄木町の知人
某氏の牛疫撲殺に評価人として出張することとなった。僕ははじめて牛疫を見るという無....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
目玉に水ッ気が少しもなかったよ」 硯と巻き紙とを呼んで、僕は飲みながら、先輩の
某氏に当てて、金の工面を頼む手紙を書いた。その手紙には、一芸者があって、年は二十....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
もあるまい。石州浜田六万四千石……船つきの湊を抱えて、内福の聞こえのあった松平|
某氏が、仔細あって、ここの片原五万四千石、――遠僻の荒地に国がえとなった。後に再....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
と慶造が勇むに引代え、若山は打悄れて、ありしその人とは思われず。渠は非職海軍大佐
某氏の息、理学士の学位あって、しかも父とともに社会の暗雲に蔽われた、一座の兇星で....
「旧作」より 著者:上村松園
ある人が、こんなことを言っていました。 先日文壇の大家の
某氏にあったとき、談たまたま作品のことに及んだ折り、私はその作家の十五、六年前に....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞えたのは何
某氏の部屋だった。ドアを開けてみると借家人の
某氏は、われと我が生命を断った拳銃を....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
昨年の十二月二十八日に私は一通の手紙を受け取つた。それは自由映画人集団発起人の
某氏から同連盟への加盟を勧誘するため、送られたものであるが、その文面に現われたか....
「虹と感興」より 著者:上村松園
いわれて、早速その売約を申し込まれたのでしたが、ほんの一っ時違いで、すでに弘前の
某氏が売約されたために、藤田さんの手にはいらなかったのです。藤田さんは非常にこれ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
今、その要を摘載して説明を付すべし。まず、その使用法の大略を説示せんとす。当時、
某氏の報知によるに、 (前略)その法、生竹の長さ一尺四寸五分なるもの三本を作り、....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
記載すべし。 左の一事実は、明治十九年、余が手に入りたるものにして、静岡県遠州
某氏の報知なり(本誌掲載のことは本人に照会せざりしをもって、その姓名を挙げず)。....
「迷信解」より 著者:井上円了
は悪戯より起こりたる偽怪の例すくなからざれば、その一、二を記さんに、「尾州旧藩臣
某氏の別邸は、地広く樹深く、奇石あり園池あり、かつ池上に三階の高楼ありて、風景い....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
きの類、もとより一、二にしてとどまるにあらず。過日|発兌の『明教新誌』上に、三田
某氏の寄せられたる一書あり。その中に曰く、 小生、一夕
某氏の宅を訪いしに、老幼....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
よるに、この辺りは毎年河水氾濫し、屋下に浸入するためなりという。午前九時より鈴木
某氏の案内にて、市街および植物園を通覧す。当日は祝日にして、諸店閉鎖し、博物館、....