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染川
「染川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
染川の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河明り」より 著者:岡本かの子
て石神井川が飛鳥山と王子台との間に活路を拓いて落ちるようになって、不忍池の上は藍
染川の細い流れとなり、不忍池の下は暗渠にされてしまって、永遠に河身を人の目に触れ....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
坐った。いる、いる。市川菊之助、瀬川国十郎、沢村嘉右衛門、坂東市松、坂田門之助、
染川文七、最高幹部が、一様に、にこにこ笑ってこっちを見ている。僕も笑った。 「何....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
が小留をした、春の雪だから、それほどの気色でも、霽れると迅い。西空の根津一帯、藍
染川の上あたり、一筋の藍を引いた。池の水はまだ暗い。 「気味の悪い?……気味の悪....
「菊人形」より 著者:宮本百合子
のかなりある狭い通りへ出た。そこには古い石の橋がかかっていた。そして石橋の柱に藍
染川とかかれていた。その橋から先はもう小川について行くことができなかった。空の雲....
「雁」より 著者:森鴎外
のである。 岡田の日々の散歩は大抵道筋が極まっていた。寂しい無縁坂を降りて、藍
染川のお歯黒のような水の流れ込む不忍の池の北側を廻って、上野の山をぶらつく。それ....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
せずにはいられなかった。 広小路の本牧亭《ほんもくてい》や神田の小柳や今川橋の
染川で、親爺に連れていって貰って聴いたことのある講釈師の修羅場《ひらば》。そのヒ....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
連合軍だぞ。幕府が命令を下しおった。ワッハハ、ふんどしを、シッカリしめて置けよ。
染川氏は屯所の方だね? (遊二のうなずくのを見て右手へ急いで去る) 間。……遊....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
》の池に至り、また王子音無川《おうじおとなしがわ》の流の末をたずねては、根岸の藍
染川《あいそめがわ》から浅草の山谷堀《さんやぼり》まで歩みつづけたような事がある....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
し》のたゆみをかしからず宰府《さいふ》は崇《あが》め奉《たてまつ》る名のみにして
染川《そめかわ》の色に合羽《かっぱ》ほしわたし思河《おもいかわ》のよるべに芥《あ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
合軍だぞ。幕府が命令をくだしおった。ワッハハ、ふんどしを、シッカリしめておけよ。
染川氏は屯所の方だね? (遊二のうなずくのを見て右手へ急いで去る) (間。……....
「童子」より 著者:室生犀星
か。」 私はかっとし、夕方、瓶をさげ、八幡さまの垂れた緑の重い枝の下をぬけ、藍
染川の上手の、二年ばかり前まで黍の葉の流れていた下田端へでたが、泥濘った水溜りに....