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柔媚
「柔媚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
柔媚の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
の。後生だから早く勉強して、りっぱな人物になってくださいよう」 その音《おん》
柔媚《じゅうび》なれども言々風霜を挟《さしはさ》みて、凛《りん》たり、烈たり。馭....
「斜坑」より 著者:夢野久作
であった。 「源次という男は仕事にかけると三丁下りの癖に、口先ばっかりのどこまで
柔媚いかわからん腹黒男ぞ。彼奴は元来|詐欺賭博で入獄して来た男だけに、することな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
利《き》かない、感激が無い――芸術がまるっきりわからない。猜疑《さいぎ》のくせに
柔媚《にゅうび》がある。犬は三日養わるれば忘れないが、猫は三年養われても三日で忘....
「書について」より 著者:高村光太郎
のは正に斯の如き心眼ある人物である。後年の名筆であってしかも天真さに欠け、一点|
柔媚の色気とエゴイズムのかげとを持つ趙子昂の人物などと思い比べると尚更はっきり此....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
『秘伝花鏡《ひでんかきょう》』にも秋海棠の条下に「秋色中ノ第一ト為ス――花ノ嬌冶
柔媚、真ニ美人ノ粧ニ倦ムニ同ジ」と賞讃して書き「又俗ニ伝フ、昔女子アリ人ヲ懐テ至....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
》を一に八月春と名づけ、秋色中《しゅうしょくちゅう》の第一であるといい、花は嬌冶
柔媚《きょうやじゅうび》で真に美人が粧《よそお》いに倦《う》むに同じと讃美《さん....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
柳と桜とのやわらかな下蔭にたたずむように考える。また上京の寝殿の長押にい崩れて、
柔媚な東山を背にし、清澄な鴨川の水をひき入れた庭園に、恍惚としてながめ入る姿を描....