柚湯[語句情報] » 柚湯

「柚湯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

柚湯の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
が眼にしみたのにおどろいて、わたしは水で顔を洗った。それから風呂へはいって、再び柚湯に浸っていると、薬局生もあとからはいって来た。そうして、又こんなことを話しか....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
は晦日に近し餅の音――こうした俳句のおもむきは到るところに残っていた。 冬至の柚湯――これは今も絶えないが、そのころは物価が廉いので、風呂のなかには柚がたくさ....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
句(四、五の両日)に菖蒲湯を焚き、夏の土用なかばには桃湯を焚き、十二月の冬至には柚湯を焚くのが江戸以来の習であったが、そのなかで桃湯は早く廃れた。暑中に桃の葉を....
風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
ここでは越の湯と日の出湯というのに通って、十二月二十二、二十三の両日は日の出湯で柚湯に這入った。わたしは二十何年ぶりで、ほかの土地のゆず湯を浴びたのである。柚湯....
柳生月影抄」より 著者:吉川英治
坐る。 「寒い……。風邪気味かな」 呟いて、一頻り咳込む。 その前に、一碗の柚湯をすすめて、若い小間使が、彼の背へ廻った。 やさしい手が、背を撫でているう....
春泥」より 著者:久保田万太郎
まりました。」 出前持にわかれて間もなくかれは湯屋のまえに立った。 「『今日|柚湯』――そうか、今日は冬至か?」 つぶやくようにいってかれは入口の戸をあけた....