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柱
「柱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
柱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
父親に変ってしまう。
75
前の石燈籠の上部。石燈籠は
柱を残したまま、おのずから炎《ほのお》になって燃え上ってしまう。炎の下火《したび....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
」
九
和泉屋市兵衛を逐《お》い帰すと、馬琴は独《ひと》り縁側の
柱へよりかかって、狭い庭の景色《けしき》を眺めながら、まだおさまらない腹の虫を、....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
夫《へいだゆう》を御屋形へつれて御帰りになりますと、そのまま、御厩《おうまや》の
柱にくくりつけて、雑色《ぞうしき》たちに見張りを御云いつけなさいましたが、翌朝は....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
》に変っている。塵埃《ちりぼこ》りにまみれた飾《かざ》り窓と広告の剥《は》げた電
柱と、――市と云う名前はついていても、都会らしい色彩はどこにも見えない。殊に大き....
「河童」より 著者:芥川竜之介
》の大寺院を見上げていました。
大寺院の内部もまた広大です。そのコリント風の円
柱の立った中には参詣《さんけい》人が何人も歩いていました。しかしそれらは僕らのよ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
は、日清戦争《にっしんせんそう》の光景が、いろいろ映ったり消えたりした。大きな水
柱《みずばしら》を揚げながら、「定遠《ていえん》」の沈没する所もあった。敵の赤児....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
始めました。
「童貞聖麻利耶様《ビルゼンサンタマリヤさま》、私が天にも地にも、杖
柱《つえはしら》と頼んで居りますのは、当年八歳の孫の茂作と、ここにつれて参りまし....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
空き地である。彼等はそこへ到着すると、一々罪状を読み聞かされた後《のち》、太い角
柱《かくばしら》に括《くく》りつけられた。それから右にじょあんなおすみ、中央にじ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ある。厠《かわや》へ行くのにかこつけて、座をはずして来た大石内蔵助は、独り縁側の
柱によりかかって、寒梅の老木が、古庭の苔《こけ》と石との間に、的※《てきれき》た....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
にある台所へ抜けて、晴れた日も薄暗い茶の間《ま》へ行った。茶の間には長火鉢の上の
柱に、ある毛糸屋の広告を兼ねた、大きな日暦《ひごよみ》が懸っている。――そこに髪....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
梅雨曇《つゆぐも》りだけに、日の暮の暗さと変りはない。その中にただゴティック風の
柱がぼんやり木の肌《はだ》を光らせながら、高だかとレクトリウムを守っている。それ....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
麦の間を歩いている音としか思われなかった、しかし事実は打ち返された土の下にある霜
柱のおのずから崩《くず》れる音らしかった。
その内に八時の上《のぼ》り列車は長....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
の子」の肩を捕えて、ことさらに荒々しくこずきまわした。――「やがては、ゆるりと磔
柱《はりき》にかって、休まるる体《からだ》じゃなど悪口《あっこう》し、あまつさえ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
一|艘はるか遠くにただよって、潮の流れにまかせてゆっくりと河を下り、帆は垂れて帆
柱にかかっていた。空が静かな水に映えて光っているので、その船はまるで空中に浮んで....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
来る日も、いままで老人の坐っていた場所にやって来て、同じ椅子に腰をかけ、古い石の
柱に倚りかかって絶えず背中でそれをこすっては、
柱をすり減らすのだった。そして、教....