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「柳条〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

柳条の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
追ついて来た。外は漸くぽかぽかする風に、軽く砂がたって、いつの間にか芽ぐんで来た柳条《やなぎのえだ》が、たおやかに※《しな》っていた。お島は何となく胸を唆《そそ....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
縞には重力に抗して静止する地層の重味がある。縦縞には重力とともに落下する小雨や「柳条」の軽味がある。またそれに関連して、横縞は左右に延びて場面の幅を広く太く見せ....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
と花やかに笑った。 ああ、膚が透く、心が映る、美しい女の身の震う影が隈なく衣の柳条に搦んで揺れた。 「帰ろう、品子、何をしとる。」 紳士はずかずかと寄って、....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
、音の無い草鞋を留めた。 この行燈で、巣に搦んだいろいろの虫は、空蝉のその羅の柳条目に見えた。灯に蛾よりも鮮明である。 但し異形な山伏の、天狗、般若、狐も見....
次郎物語」より 著者:下村湖人
とがあったが、その時、先生が、いつもにない沈痛な顔をして、張作霖の爆死事件以来、柳条溝事件、上海事変、満州建国とつぎつぎに大陸に発生した事件の真相を説明し、もし....
円朝花火」より 著者:正岡容
代春風亭柳枝が、でっぷりとした赤ら顔を提灯の灯でよけい真っ赤に光らせながら門人の柳条、柳橋を従え、にがにがしくこちらを見守っていた。元は旗本の次男坊で、神道にも....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
上、ほとんどつけ根へ露呈なのですが、段々瞳が定まると、真紅な紅羅の花を簪にして、柳条笹のような斑の入った薄い服、――で青いんだの、赤いんだの、茱萸の実が玉のごと....
樹氷」より 著者:三好十郎
行く。(金吾)…… 塀の内からラジオの声「……ガガガ、ガアガア、本月十八日、満洲柳条溝にて鉄道線路が爆破されて以来、十九日には関東軍れい下の皇軍の奉天入城に引き....