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柳橋
「柳橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
柳橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
いえば豪傑《ごうけつ》だったじゃないか? それが君、芸者を知っているんだ。しかも
柳橋《やなぎばし》の小《こ》えんという、――」
「君はこの頃|河岸《かし》を変え....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ぜいたく》な暮しをしているといっても、同年輩の青年のように、新橋《しんばし》とか
柳橋《やなぎばし》とか云う遊里に足を踏み入れる気色《けしき》もなく、ただ、毎日こ....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
い彼に同情よりもむしろ寂しさを感じた。
「この頃はどこへ行っているんだい?」
「
柳橋《やなぎばし》だよ。あすこは水の音が聞えるからね。」
これもやはり東京人の....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
ばし》から川下ならば、駒形《こまかた》、並木、蔵前《くらまえ》、代地《だいち》、
柳橋《やなぎばし》、あるいは多田の薬師前、うめ堀、横網の川岸――どこでもよい。こ....
「老年」より 著者:芥川竜之介
黒油《くろあぶら》が流れますぜ。」と、からかったものである。六金さんのほかにも、
柳橋《やなぎばし》のが三人、代地《だいち》の待合の女将《おかみ》が一人来ていたが....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ろ》い殺したものも大勢いました。現にこの間この石河岸から身を投げた男なぞも、同じ
柳橋の芸者とかに思をかけたある米問屋の主人の頼みで、あの婆が造作もなく命を捨てさ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
を、(子を捉ろ、子捉ろ。)の体で、靴足袋で、どたばた、どたばた。 「はい、これは
柳橋流と云うんです。柳のように房々活けてありましょう、ちゃんと流儀があるじゃあり....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
か存じません――芸妓衆は東京のどちらの方で。」 「なに、下町の方ですがね。」 「
柳橋……」 と言って、覗くように、じっと見た。 「……あるいはその新橋とか申し....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
たりされるのを見ちゃ、掏賊だって助けまいものでもない、そこが男よ。ええ、私だって
柳橋に居りゃ助けるわ。それが悪けりゃ世間様、勝手になさいな。またお役所の事なんか....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
と申しても宜い位。」 三 「ほほほ、賞めまするに税は立たず、これは
柳橋も新橋も御存じでいらっしゃいましょう、旦那様のお前で出まかせなことを失礼な。....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
ものをつくって売り出すような事をしたものである。 話が前後したが、成島柳北の『
柳橋新誌』の第二篇は、明治七年に出た。これは柳暗のことを書いたものである。その他....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
を出す者がある位で、実に賑やかなものだったが、それらの夜店商人が使う蝋燭は、主に
柳橋の薩摩蝋燭といって、今でも安いものを駄蝋という位、酷いものだが、それを売りに....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
問われると、浅学不通、その上に、しかるべき御祝儀を並べたことのない私には、新橋、
柳橋……いずくにも、これといって容式をお目に掛ける知己がない。遠いが花の香と諺に....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
。何だってその、あの毛唐人奴等、勝山のお嬢さん、今じゃあ柳屋の姉さんだ、それでも
柳橋|葭町あたりで、今の田圃の源之助だの、前の田之助に肖ているのさえ、何の不足が....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
こだ。毛氈を敷いて出してあるのに腰をかけて、待合わしていたんでがすな。 そこへ
柳橋とも、芳町とも、新橋とも、たとえようのないのが、急いで来て、一所になった。紅....