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「柳葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

柳葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
と変わり、まことに天地|蕭条《しょうじょう》、はらりはらりと風のまにまに落ち散る柳葉が、いっそもう悲しくわびしく、ぬれて通る犬までがはかなく鳴いて、おのずから心....
名人伝」より 著者:中島敦
、名手・飛衛《ひえい》に及《およ》ぶ者があろうとは思われぬ。百歩を隔《へだ》てて柳葉《りゅうよう》を射るに百発百中するという達人だそうである。紀昌は遥々《はるば....
死までを語る」より 著者:直木三十五
た。そして、読書力の低い、この町の人々は、講談の本がよいらしく、この三人の外に、柳葉、春葉が入ってきたまま、通俗小説は、来なくなってしまった。「金色夜叉」や「不....
今戸心中」より 著者:広津柳浪
ッた頬に乱れかかッている。袖は涙に濡《ぬ》れて、白茶地に牛房縞《ごぼうじま》の裏柳葉色《うらやなぎはいろ》を曇らせている。島田|髷《まげ》はまったく根が抜け、藤....
初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
かぬものはなかッたが、その中で自分の最も好いたものはというと弓で,百歩を隔てて、柳葉を射たという養由基、また大炊殿の夜合戦に兄の兜の星を射削ッて、敵軍の胆を冷や....
弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
て走りかかった。 (いよいよ此奴を!)と日置正次、引きしぼり保った十三|束三伏、柳葉の箭先に胸板を狙い、やや間近過ぎると思いながらも、兵ふっとばかり切って放した....
南国太平記」より 著者:直木三十五
えに戻ろう。大津は、危いかも知れん」 「然し、恭平、これを熟練して、百歩にして、柳葉を撃つ、というようになれば、剣など廃《すた》るの」 と、有村は、板の上の短....
三国志」より 著者:吉川英治
をかえりみて、 「さ。行こう」 と、風の如くそこを去った。 霏々と散りしいた柳葉の地上に督郵は、まだ何か、苦しげに喚いていたが、玄徳らの姿が遠くなるまで、前....
三国志」より 著者:吉川英治
諸人は胆をつぶした。彼の矢は、あまりにも見事に、柳の枝を射切っていたからである。柳葉|繽紛と散りしだき、紅錦の袍は、ひらひらと地に落ちてきた。 同時に、徐晃は....