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柴又
「柴又〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
柴又の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
すな。」
母の枕もとの盆の上には、大神宮や氏神《うじがみ》の御札《おふだ》が、
柴又《しばまた》の帝釈《たいしゃく》の御影《みえい》なぞと一しょに、並べ切れない....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
はさっさと歩き始めた。須永は呆《あき》れたような顔をして跟《つ》いて来た。二人は
柴又《しばまた》の帝釈天《たいしゃくてん》の傍《そば》まで来て、川甚《かわじん》....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
去年の春の彼岸ちゅうに鮒釣りに出た。近所の釣り場所は大抵あさり尽くしているので、
柴又の帝釈堂から二町ほど離れた下矢切の渡し場の近所まで出かけたのである。ここらは....
「少年時代」より 著者:幸田露伴
りなさること無く、また仏法を御信心でしたから、開帳などのある時は御出かけになり、
柴又の帝釈あたりなどへも折々御出でになる。其時に自分は連れて往って頂く、これはま....
「縮図」より 著者:徳田秋声
り、箱丁を八方へ走らせ、易を立てるやら御祈祷を上げて伺いを立てるやらした。一人が
柴又へ走ると一人は深川の不動へ詣り、広小路の摩利支天や、浅草の観音へも祈願をかけ....
「河沙魚」より 著者:林芙美子
子は小柄なせいか、年よりは若く見えた。実科女学校を出ると、京成《けいせい》電車の
柴又《しばまた》の駅で二年ばかり切符《きっぷ》売りをしたりした事もある。隆吉にか....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
ぐちで、どうぞ、お気にとめ下さいますな」
「いや、思いだした――どうだ、おぬし、
柴又の帝釈《たいしゃく》さまというのを聞いたことがあるか? 知らん?――知らなけ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
は本所二つ目橋の畔から高瀬舟に乗って、竪川を漕がせ、中川より利根川に出で、流山、
柴又等を経て小山に著いた。江戸を距ること僅に二十一里の路に五日を費した。近衛家に....
「我楽多玩具」より 著者:岡本綺堂
んだんに減って来るので困ります。大師の達摩、雑司ヶ|谷の薄の木兎、亀戸の浮人形、
柴又の括り猿のたぐい、皆な私の見逃されないものです。買って来てどうするという訳の....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
渡すを受取り外へ出ましたが、勇助は気抜がしたように成りまして、丈助と二人で葛西の
柴又の帝釈の後の土手へ掛り、四丁ばかり参って、なだれに下りると下矢切の渡でござい....