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「柴舟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

柴舟の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
りかゝって見下ろす。矢を射る如き川面からは、真白に水蒸気が立って居る。今も変らぬ柴舟が、見る/\橋の下を伏見の方へ下って行く。朝日山から朝日が出かゝった。橋を渡....
一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
歌滅亡論という奴が流行って来たじゃないか。 A 流行るかね。おれの読んだのは尾上柴舟という人の書いたのだけだ。 B そうさ。おれの読んだのもそれだ。然し一人が言....
興津弥五右衛門の遺書」より 著者:森鴎外
納言殿さえ、少林城において御薨去なされ候。かの末木の香は「世の中の憂きを身に積む柴舟やたかぬ先よりこがれ行らん」と申す歌の心にて、柴舟と銘し、御珍蔵なされ候由に....
日記」より 著者:宮本百合子
君が行く路は一すぢ ひとすぢを 行かるゝかぎりゆけよとぞ思ふ と云う尾上柴舟先生の御歌を以て前途を祝福致します。」 三月十八日(土曜) 欠 とうと....
書記官」より 著者:川上眉山
たる金溜塗りの重香合、碪手青磁の香炉に添えて、銀葉挾みの手の内に、霞を分けて入る柴舟の、行衛は煙の末にも知れと、しばしば心にうなずくなるべし。脇には七宝入りの紫....
興津弥五右衛門の遺書(初稿)」より 著者:森鴎外
言殿さえ、少林城において御逝去なされ候。かの末木の香は、「世の中の憂きを身に積む柴舟やたかぬ先よりこがれ行らん」と申す歌の心にて、柴舟と銘し、御珍蔵なされ候由に....
日和下駄」より 著者:永井荷風
嵯峨《さが》に似てさみしからぬ風情《ふぜい》なり。王子《おうじ》は宇治《うじ》の柴舟《しばぶね》のしばし目を流すべき島山《しまやま》もなく護国寺《ごこくじ》は吉....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
た事で、容易に我々は拝見が出来んくらい貴い物で、一|木三|名と申しまして、仙台の柴舟、細川の初音に大内の白梅、此の一木三名を木履に作って穿くような事は出来ません....