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栂尾
「栂尾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
栂尾の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
うがなんであろうが、「らしゅうせよ」という言葉はほんとうに必要です。私はその昔、
栂尾の明慧上人が、北条泰時に「あるべきようは」の七字を書き与えて、天下の政権を握....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
盛りにちと早いと云う明治四十三年の十一月中旬。
京都に着いて三日目に、高尾槇尾
栂尾から嵐山の秋色を愛ずべく、一同車を連ねて上京の姉の家を出た。堀川西陣をぬけて....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
鶴見は狭い庵室の中に独り残されて、ぽつねんとして黙座している。上人と見たのは
栂尾の上人である。上人は茶の種を播いたばかりではなかった。上人は夢だといわれた。....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
けなさい。名乗りをしなかったが、私は大池忠平……」 「申しおくれました。あたくし
栂尾《とがお》ひろと申します」 「これも、なにかの縁でしょうな。以後、御別懇に…....
「法然行伝」より 著者:中里介山
建保四年|閏《うるう》六月二十日に七十二の年で禅林寺のほとりに往生を遂げられた。
栂尾《とがのお》の明恵上人《みょうえしょうにん》(高弁)は摧邪輪《さいじゃりん》....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
に宵。青ぐろい斑雲のすきまが星を打ち出している。 摩耶、ひよどり越え、高取山、
栂尾山、すべての山勢が並び立った下の野や丘や幾筋もの河口に、遠く近く、わびしい民....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
公卿侮辱に出るだけでなく、武士たちはしばしば宗教へも揶揄と驕慢を故意にした。
栂尾の僧坊へ放火した乱暴者があったのも最近のことで、貴人の車を見ても、礼をしない....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
に、えらい禅宗の僧が支那から持ってかえり、九州では肥前の背振山、それから都近くの
栂尾や宇治に栽えたということになっているが、この説の半分はまちがっている。輸入を....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
ず、余った村落と云う事ででもありましょう。余戸の説明をした古文を見ますと、京都の
栂尾の高山寺に伝わっていた「和名抄」という書物がありまして、その中に、「班田に入....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
輩は、もはや公民ではなく、やはり非人と云ってよいのかもしれぬ。かの有名なる京都|
栂尾高山寺の大徳明恵上人高弁が、自らその著の終わりに「非人高弁」と書いているのは....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
るのを見遁してはならぬ。これについて問題の寛元二年に先だつ三十余年の建暦三年に、
栂尾の高僧明恵上人が、その著『摧邪輪』の奥に「非人高弁上」と書いたのと、神宮文庫....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
それを非人逸勢といいました。また源頼朝や北条泰時の帰依の厚かった一代の高僧たる、
栂尾の明恵上人の如きすら、自ら「非人高弁」と名告っておられたくらいです。『万葉集....