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栄す
「栄す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
栄すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予報省告示」より 著者:海野十三
は、そんなに暗くないよ。人類はやがて、スバル太陽系の惑星へ宇宙移住し、かの地で繁
栄するのだから、明るいじゃないか。 (大学生) 〔読後感その二〕 まだ二年経た....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ぬと云う事は余の叔父が許すまい、叔父は只管此の家に然る可き後嗣ぎの出来て子孫の繁
栄する事を祈って居るから。
殊に又秀子の心も此の約束で分って居る、幾等空な約束....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ない。鬼門など全く開けた世に言うべき事でない理由を弁じて衆妄を排し、かの鉄道の繁
栄する方法がありそうなものというような事だった。因って予岡崎君に返事した大要は、....
「都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
、部落はどんどん発展して来る。私達は地代がどっさり這入るし、あんたがたは商売が繁
栄するってことになるじゃありませんか?」 「それはそうですね。じゃ一つ、御援助を....
「世界の寡婦」より 著者:宮本百合子
てスイスへ逃れたのはなんの理由によるだろう。ナチスは、ドイツ人だけが人類の中で繁
栄すべき民族だと主張して、見識のせまい、偏見にみちた保守勢力に迎合した。そして、....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
、われわれ人類は、やがてネオピポスコラ族という新しい種族をつくり、この地中に、繁
栄することでありましょう。....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
的・政治的・自由主義が転落しても、夫とは一応独立に文化的自由主義は一時的にしろ繁
栄することが出来るのである。だから、もし一般的に自由主義なるものを何でもいい守り....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
彼なのである。 漱石が天才か秀才かなどを論じているのではない。「漱石文化」が繁
栄するのは、文化の秀才としての漱石に淵源しているのであるというのだ。 さて今日....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かわいがりになった。院は御子の数が少ないように見られた方であるが、こうして広く繁
栄する御孫たちによって満足をしておいでになるようである。右大臣が院を尊敬して親し....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
によって枝を裂かれていない大樹は、一本もあり得ないということを。枝を裂かれつつ繁
栄するそこにこそ大樹の大樹たる栄えがあるのだということを。そしてね、ここに一寸、....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
は真実である。疑いもなく農業は、国内か外国かにその貨物に対する売口がなければ、繁
栄することが出来ない。しかし、この必要が適当に充足された暁には、農業の利益はそれ....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
いた。しかし、海の底の炭坑は、いかなる危険に先んじて一歩地獄に近かった。事業が繁
栄すればする程地底の空虚は拡大し、危険率は無類の確実さを以って高まりつつあった。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
頭月、看酔智阿園裏花。 (街路は碁盤のごとく、あるいは枝わかれするかのように、繁
栄する四十万余家の都市である。行くゆく林の道や街頭の月に吟詠し、智阿園内の花をみ....
「赤い実」より 著者:小川未明
ます。そんなことが、たび重なるにつれて、その木の子や、孫が地面上に殖えていって繁
栄するのです。」と、お母さんは、おっしゃいました。 「考えると、不思議なもんです....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
した男女の心中の芝居に熱狂する市民。公娼禁止法が定まっても女の名称を変えて依然繁
栄する色街。それをまた名所として宣伝する観光局。などなど……これみな公衆便所学校....