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栄位
「栄位〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
栄位の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
身分でありながら、断然江戸錦は関取修業をつづけ、のち三年にして関脇《せきわけ》の
栄位を修め、恰幅《かっぷく》貫禄《かんろく》ならびにその美貌《びぼう》から、一世....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
何だ。吾輩はこれでも一個独立の生計を営む日本国民だぞ。聊かの功績を云い立てにして
栄位、栄爵を頂戴して、無駄飯を喰うのを光栄としているような国家的厄介者とは段式が....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
うだ。沼南が大隈参議と進退を侶にし、今の次官よりも重く見られた文部|権大書記官の
栄位を弊履の如く一蹴して野に下り、矢野文雄や小野梓と並んで改進党の三|領袖として....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
)
帰邸すると、勝重は妻に向い、任官の沙汰を告げていうには、
(古来から顕職の
栄位に擢んでられて、却ってために、家を亡ぼし、身を害した者が史上にも多い。その因....
「三国志」より 著者:吉川英治
洛陽の裏町に、豚を屠殺して、からくも生きていた貧賤ではなかったか。それを、今日の
栄位まで昇ったのは、そもそも誰のおかげと思うか。われわれが陰に陽に、汝の妹を天子....
「三国志」より 著者:吉川英治
ん。天ゆるし、地もすすめる時は、隆々の盛運に乗って、君ご自身、さらに雲階を昇って
栄位に進み、歓びを、帷幕や三軍の将士に頒つこそ、また国を旺にする大策たること疑い....
「三国志」より 著者:吉川英治
蛮邦八境九十三|甸の各|洞長へ向って、彼は檄を飛ばし、使いを馳せ、かつ金銀や
栄位を贈って、こう触れ廻した。 「孔明の大軍が攻めてきた。全南界を征伐して、この....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
政 という制、これは古い。 天子はその頃も象徴だった。じっさいの政治、権勢、
栄位欲をみたす君王ノ座は、遠い源平時代以前から“院ノ御所”にいます上皇、或いは法....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
る旧説と、いや彼も一類の悪党楠木だったにすぎない。天皇をかついで大いに覇を成し、
栄位にありつこうとした野心家であった、と見る新説などである。 が両説ともに、一....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、兄者はどうだ! その兄者はもう公卿風の毒に魅せられて、苦難の大業よりは、いまの
栄位に小さく安んじていたいのだろう。大望に魁て死んだやからこそ不愍なものだ。幾多....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、正成、義貞に勝って、思う皇を御位に即かせ、身は大御所、大将軍とあがめられている
栄位にある。 にもかかわらず、尊氏はこれに満足できなかった。有頂天になって驕れ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
由小路家は退転しても、その流れを汲む幸徳井家は奈良にいて、室町時代なお正従三位の
栄位を辱うしていたほどである。しかしながら、徳川時代においては一般に陰陽の道を行....