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栄華
「栄華〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
栄華の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
がた》を落花の風に飜《ひるがえ》して、
「たとい今生《こんじょう》では、いかなる
栄華《えいが》を極めようとも、天上皇帝の御教《みおしえ》に悖《もと》るものは、一....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
うに偉い人でも、いつか一度は死んでしまう。して見れば人間と云うものは、いくら栄耀
栄華《えようえいが》をしても、果《はか》ないものだと思ったのです。」
「では仙人....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
姫に対した、草深の此花や、実にこそ、と頷かるる。河野一族随一の艶。その一門の富貴
栄華は、一にこの夫人に因って代表さるると称して可い。 夫の理学士は、多年西洋に....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
せよ、敬意を捧げている基督及び諸聖徒の世界だ。クララは第一の世界に生い立って栄耀
栄華を極むべき身分にあった。その世界に何故|渇仰の眼を向け出したか、クララ自身も....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の大勢に押し流された人間は、敵も味方も悲惨である。野に咲く百合を見て、ソロモンの
栄華を果敢なしと説いた神の子は、この芥子の花に対して何と考えるであろう。 坂を....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
粧品が焦げたり泥塗れになったり破れたりしてそこらこゝらに狼籍散乱して、恰も平家の
栄華の末路を偲ばせるような心地がした。 『どうです、洋物部の損害は?』と丁度居合....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
隙を窺って、鈎の先で船室小盗でもするのが関の山だ。何うなるものか。女って獣は栄燿
栄華で暮そうと云う外には、何一つ慾の無え獣だ。成程一とわたりは男選みもしようし、....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
)帰りたいか、故郷へ。 美女 いいえ、この宮殿、この宝玉、この指環、この酒、この
栄華、私は故郷へなぞ帰りたくはないのです。 公子 では、何が知らせたいのです。 ....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
夏草やつわものどもが、という芭蕉の碑が古塚の上に立って、そのうしろに藤原氏三代
栄華の時、竜頭の船を泛べ、管絃の袖を飜し、みめよき女たちが紅の袴で渡った、朱欄干....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
だけに、また旦那にも桟敷で帯を解かれるような我儘をされるんです。身体を売って栄耀
栄華さ、それが浅ましいと云うんじゃないか。」 「ですがね、」 と男衆は、雪駄ち....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
あいであった。 かく停車場にお幾が演じた喜劇を知っている判事には、婆さんの昔の
栄華も、俳優を茶屋の二階へ呼びなどしたことのある様子も、この寂寞の境に堪え得て一....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
え、邪智にも長けていて、私かに佐渡吹きの黄金を隠し置き、御役御免になっても老後の
栄華、子孫の繁盛という事を考えて、江戸へ運び出す途中に於て、腹心の者と申し合せ、....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
し、維新功臣の末班に列して爵位の高きに居り、俸禄の豊なるに安んじ、得々として貴顕
栄華の新地位を占めたるは、独り三河武士の末流として徳川|累世の恩義に対し相済まざ....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
に相応わしい古風な建造物であるが、当時は鹿鳴館といえば倫敦巴黎の燦爛たる新文明の
栄華を複現した玉の台であって、鹿鳴館の名は西欧文化の象徴として歌われたもんだ。 ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
。こは後より追々にし出ださんずる悪計の、人に知られんことを恐れしなりけり。昨日の
栄華に引替えて娘は明暮不幸を喞ち、我も手酷く追使わるる、労苦を忍びて末々を楽み、....