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「校服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

校服の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
る小野田の傭《やと》われ先の工場で、ミシン台に坐ることを覚えていた。むずかしい将校服などにも、綺麗にミシンをかけることが出来てきた。 「訳あないや、こんなもの、....
透明猫」より 著者:海野十三
大きなおどろきにぶっつかった。鏡にうつった青二の顔は、うすぼんやりしていた。校服《こうふく》はちゃんとはっきりしているのに、くびから上が、ぼんやりしているの....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
うとする生活からのがれ出る事をしなかったのだ。詰め襟のホックをかけずに着慣れた学校服を脱ぎ捨てて、君は厚衣を羽織る身になった。明鯛から鱈、鱈から鰊、鰊から烏賊と....
」より 著者:島崎藤村
で娘のわがままを許したいと思ったのである。お徳に言わせると、末子の同級生で新調の校服を着て学校通いをするような娘は今は一人もないとのことだった。 「そんなに、み....
分配」より 著者:島崎藤村
て珍客をもてなそうとしたころは、末子も学校のほうから帰って来た。末子は女学生風の校服のまま青山の姪のうしろへ来て静かにすわった。いくらかきまりわるげに、初めてあ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
で立って本堂の縁側へ出てみますと、彼の山門の横の墓所の前に、お掃除を仕舞われた学校服姿の一郎殿と赤い帯を締めたオモヨさんとが、仲よさそうに並んで跼みながら、両手....
旅愁」より 著者:横光利一
の母が立っていた。久慈は母の紺色の襟飾が長く下まで垂れているのを見上げ、海軍の将校服に似ているねとひやかした。真紀子は傍から張りのある声で、 「これはあたしがお....
小公女」より 著者:菊池寛
、そこに限りないよろこびを感じるのも、その空想の一つでした。セエラは女中に紺の学校服を着せてもらい、同じ色のリボンを結んでもらってから、椅子の上のエミリイに本を....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
道の角を廻り、この辺りに珍しい二頭立の、立派な馬車が現われたが、その上に海軍の将校服をつけた、半白の髪をした英国人と、支那少年とが同乗していた。 僕は以前上海....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ょっと、よろけかかったが、そのまま泳ぐように壁ぎわに行って、そこにかけてあった学校服を着た。 「すぐ顔を洗っておいでよ、床は僕があげとくから。」 次郎は、言わ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ね。」 道江はややはしゃぎかげんにそう言って、机のまえに坐った。白いセーラーの校服がすこし汗ばんでいる。右乳からすこしさがったところに、校章のバッジをつけた紅....
安死術」より 著者:小酒井不木
が……」 戸外に走り出るなり、私の顔を見て、村の男が叫びました。泥にまみれた学校服の義夫が、戸板に載せられて、四五人の村人に運ばれて来たのです。 「……可哀相....
丸の内」より 著者:高浜虚子
、一同で下の食堂へ飯を食いに行くことにした。 廊下の向うの隅の所に一人の婦人と校服を著た青年とがいた。 「あれが私の家内と弟です。」とその男はいった。 その....