校門[語句情報] »
校門
「校門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
校門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
まり、彼はその特権が虫が好かないのだった。 豹一は吉田神社の長い石段を降りて、
校門の前まで来た。門衛の方を覗くと、そこに自分の名前を書いた紙片が貼出されてあっ....
「わが町」より 著者:織田作之助
肩下りの字で説明がついていた。 間もなく、進級式があった。 賞品をかかえて、
校門から出て来る君枝の姿を、空の俥をひいて通り掛った他吉が見つけた。 「褒美もろ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
られました」 「そうですか、それは結構でした」 若い教授は鷹揚にお辞儀をした。
校門を出た石子刑事の足取は揚々としていた。見込をつけた通り発掘した屍体は九分通り....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
たので、前の方に並んでいた。朝、校庭で行われる朝会の時から、ランドセルを背負って
校門を出る時間まで、今までの生活と違った窮屈さである。両手をあげて前へならえをす....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
何か二言三言|囁きあったあと、肩車にのせてやろうと言ったので、彼は大喜びだった。
校門を出て一町ほど北に行くと大きな沢がある。そこにはもう毎晩蛍が飛んでいるころだ....
「お奈良さま」より 著者:坂口安吾
いをさせたくないから、お奈良さまも意を決し、放課の時刻を見はからい、学校の門前で
校門を出てくる糸子を呼びとめて対話した。 「このたびは御尊家の葬儀を汚してまこと....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
万歳の声におくられて、権田原先生を先頭に、寒い春風のなかを粛々として校庭を出た。
校門を出て五六分も行くと、天満宮の前だった。 権田原先生は、そこでみんなにひと....
「火の扉」より 著者:岸田国士
、 「お先へ、みなさん」 ストーブのまわりで、気のぬけた笑いが尾を引いていた。
校門を出ると、北原ミユキはいつものとおり自転車へ飛び乗つた。 平たんのように、....
「牛」より 著者:坂口安吾
、映画を知らず、ダンスを知らず、パチンコを知らず、女を知らず、しかも飽くことなく
校門をくぐり必ず教室に出席しとるよ。何年おいても同じことだね。したがって、四年目....
「犯人」より 著者:坂口安吾
に」と立ったので、人見も「では私も」と立って花井に別れをつげ平戸先生と肩を並べて
校門をでた。 平戸先生は独身の若くて美しい婦人であった。この日は平戸先生が日直....
「地上」より 著者:島田清次郎
午前に退けるのだった。級長である彼は掃除番の監督を早くすまして、桜の並樹の下路を
校門の方へ急いで来ると、門際で誰かが言いあっていた。近よってみると、二度も落第し....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
で通学した。袴をはくのがきらいだったので、下宿を出る時、懐へ袴をつっ込んで行き、
校門の前で出してはいたという。制帽も持たなかった。だから、誰も彼を学生だと思うも....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
それでは完全なる好意と云えない。そこで考えついたのが、此のカムパニールと、大きな
校門とであった。高塔は文学の象徴であり、
校門は歴史の標号である。毎日毎日三百七|....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
腕に笊を抱えて、田圃の小川に小鮒を漁った頃から、ついこの初夏に同盟休校をやって、
校門を突き出されるまでの、さまざまの想い出が風景映画のように、区切りもなく影を描....
「四つの都」より 著者:織田作之助
しきりに頭を左右へ動かす。 その後の者は、見えにくいので迷惑する。 八人の選手は
校門を出て行く。 拍手の音。 四〇 口縄坂。 選手が坂を登って行く。庄平、殿り。....