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根を張る
「根を張る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根を張るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「作品の倫理的批評」より 著者:豊島与志雄
道主義なるものは、もしそういうものがあるとしたら、かかる風潮によって益々しっかと
根を張るべきである。私は我国の批評家に対して、作家と同じく真剣に苦しむことと、作....
「秋の気魄」より 著者:豊島与志雄
折られてしまうであろう。その代りに、正しい生存様式――生活――は益々力強く健かに
根を張るであろう。春から夏へかけていろんな雑草に生い茂られた吾々の生は、秋の気魄....
「ヒューメーンということに就て」より 著者:豊島与志雄
ーンと謙譲との間には大なる差がある。謙譲は自己沈潜の一つの方法である。しっかりと
根を張ることを忘れまいとして、眼を内心に向けることである。浮草や木の葉のように風....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らなくちゃいけないよ……。」とジョルジュは当時の俗謡の一節を得意げにあげた。 「
根を張るためには、樹木はみな鉢《はち》に植えられる必要があるのかね? 皆のために....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
身が刈らねばならぬ。若い時に植える種子《たね》は、後年植えるものよりいっそう深く
根を張る。 植ゑし植ゑば秋《あき》なき時《とき》や咲《さ》かざらんはなこそ散《....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
し。根拠とするには金が必要だ。これをもってここへ金を埋めて置く。この金を利用して
根を張るべし。――といったような考えから、金を埋めたということだ。……その後この....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
鋭、そして、秘密を包むに都合のいい国、一朝|淡路を足がかりとして大阪を図り、京へ
根を張る時は、西国大名と呼応して屈強な立場――捨ておいては一大事である」 すぐ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
彼を討つことはまだ難事ではありませぬ。……しかし年を経て、彼の勢力が駸々と諸州に
根を張るようにでもなったすえには、一朝には仆せますまい。なぜなら前に北条の仆れた....