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根太板
「根太板〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根太板の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
して、種々《いろ/\》な物を持出しては売払い、布団どころではない、遂《つい》には
根太板《ねだいた》まで剥《はが》して持出すような事でございますから、お累は泣入っ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いながら先に立って引っ返すと、なるほど狭い露路のなかは混雑して、二軒の古い長屋は
根太板《ねだいた》を剥がしている最中であった。そのほこりを袖で払いながら、その長....
「観画談」より 著者:幸田露伴
を通ったが、茶の間でもその部屋でも処※で、足踏につれてポコポコと弛んで浮いている
根太板のヘンな音がした。 通されたのは十畳位の室で、そこには大きな矮い机を横に....
「黴」より 著者:徳田秋声
た。三方にある廃れた庭には、夏草が繁って、家も勝手の方は古い板戸が破れていたり、
根太板が凹んでいたりした。けれど庭木の多い前庭に臨んだ部屋は、一区画離れたような....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
い、となると、やっぱり気が済まんのは同一道理。押入も覗け、棚も見ろ、天井も捜せ、
根太板をはがせ、となっては、何十人でかかった処で、とてもこの構えうち隅々まで隈な....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
りをしましたり。……逗留のうち、幾度、あの牡丹の前へ立ったでしょう。 柱一本、
根太板も、親たちの手の触ったのが残っていましょう。あの骨を拾おう。どうしよう。焚....
「死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
たもので、間口九尺二間、奥行二間半、表の室の三畳敷は畳があったけれども、裏の方は
根太板のままでそれに薄縁が処まばらに敷いてあった。ただその陋屋に立派な物は、表の....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
、尚お姿を隠しておりますと、又仲間共とこそ/\囁きまして、ぽんと畳を二畳揚げて、
根太板を剥がして仲間体の者が飛下りて、石蓋を払って其の中へ彼の大いなる棺桶をずっ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
に広庭へおびき出すつもりか。ソロリソロリと後ずさりに、いま、泰軒栄三郎の出てきた
根太板の穴のほうへ近づきつつある。
荒夜の奇襲。
つとに満身これ剣と化してい....
「中庸」より 著者:坂口安吾
こで余は羽生に向って、 「貴公は先日数年来の決算書類を余に提示して逆さに振っても
根太板一枚でないことを強弁したばかりであるが、あれは一時の偽りだね。本日の挙は甚....