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根曲り竹
「根曲り竹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根曲り竹の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
色をして、天空の青、流水の碧と反映している、かような森林も、路という路はなくて、
根曲り竹がふさがっているから掻き分けて行く。
森が尽きる、また水を渉る、水は偏....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
ふみ渡る段取りになると、戸田老人はさすがに年の功を積んでいた。彼は、はじきかえす
根曲り竹の上を、そのばねの反動に送られるように辷《すべ》って行った。あとを追う高....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
いであろう。そうして、未だ、深秘の故郷にいるかのように、足踏して跳り狂っている。
根曲り竹も、楊の根も、樅の肌も、はた長くしな垂れるサルオガセも、その柔嫩の手に、....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
して、細かい粒の雨が、バラつき出したが、それでも合羽を出すまでには至らなかった。
根曲り竹や白樺の細路を、グングン登って行くと、向う側に見える山は、半分ばかり、こ....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
れは見事と見とれしが、攀ずべくもあらざれば、引きかえし、右崖を攀じて峰稜を行く。
根曲り竹の藪を三時間もかかりて潜り抜け、偃松帯に取付きて、ほっと一と息つく。時計....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
つか長い登りに懸っていた。 傾斜は登るに従って増して来る。倒木を乗り踰えたり、
根曲り竹の密叢を匐い抜けたりする。もう両手を使わないでは一歩も足が先へ出せない。....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
しなかった。切り明けがあるので夫を頼りに崖の上を横に搦みながら二町程行くと、太い
根曲り竹の藪の中に放り込まれて、後へも先へも出られなくなる、まるで八幡知らずへ入....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
、水は其間を狂奔している。河の中に淵が続いて通れなくなると、岸に追い上げられて、
根曲り竹や灌木につかまりながら、崖の横を搦んだりした。それも長くは続かず、足場が....