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「根本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

根本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
はおのずから今の失敗が、彼の一生の労作に、暗い影を投げるような――彼自身の実力が根本的に怪しいような、いまわしい不安を禁じることが出来ない。 「自分はさっきまで....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
目《ふしめ》勝ちな牧野の妻が、静《しずか》に述べ始めた言葉を聞くと、彼女の予想は根本から、間違っていた事が明かになった。 「いえ、御願いと申しました所が、大した....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
れば DS《でうす》 が大慈大悲の泉源たるとうらうえにて、「じゃぼ」は一切諸悪の根本なれば、いやしくも天主の御教《みおしえ》を奉ずるものは、かりそめにもその爪牙....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
う云う一言に忌々《いまいま》しさを吐き出しながら、そこにあった一本の楡《にれ》の根本《ねもと》に腰を下した。彼の眼の前には部落の屋根が、草山の腹にさす夕日の光の....
或る女」より 著者:有島武郎
ない。ふむ、……うまい事を考えたものだ。その復讐《ふくしゅう》はきっとしてやる。根本的に病気をなおしてからしてやるから見ているがいい。葉子は医長との対話の中に早....
弓町より」より 著者:石川啄木
装飾品のごとく、詩人を普通人以上、もしくは以外のごとく考え、または取扱おうとする根本の誤謬《ごびゅう》が潜《ひそ》んでいる。同時に、「現代の日本人の感情は、詩と....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
れる。科学に、従って科学的研究に絶大の価値をおこうとする現代にあっては、帰納法の根本的欠陥は往々無反省に閑却される。 さて私は岐路に迷い込もうとしたようだ。私....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
明している。プラトンの自然科学の取扱い方は目的論的であって、我々の見地から言えば根本的に間違っている。一体彼がこの偉大な自然科学者デモクリトスの説を正当に理解し....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ありません。ナポレオンの大成功は、大革命の時代に世に率先して新しい時代の用兵術の根本義をとらえた結果であります。天才ナポレオンも、もう二十年後に生まれたなら、コ....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
らと提携して東亞的指導原理の確立に努力すべきである。この態度はまた、朝鮮新建設の根本精神とも必ず結合し調和し得るであろう。 しからば日本はどうであるか。大政翼....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
極的に喜んでしかるべきであろうと思う。話が少し横にそれたようだ。 さて、すでに根本において自由競争を最も合理的な発展形式と認める以上、よき技術者の争奪は避くべ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、あまりにも深入りしたる推理|穿鑿に耽ろうともしない。何となれば、そは却って神の根本観念を失わしむるものであることを知るからである。われ等は断じて力量以上の、立....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
中で、一つ、かたかたと鳴くに連れて、あたりの蛙の一斉に、声を合わせるのが、 松の根本に苺が見える………… あの当時の唄にそのままです。 飛びついて抱こうとす....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
す。 従って、吉田内閣は、日本の完全独立のために、安全保障条約並びに行政協定の根本的改訂に、最大の努力をなさねばならぬにかかわらず、吉田総理、岡崎外相は、その....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
房の日蓮聖人の聖蹟で整頓した頭を以て、とにかく概略の講義案を作成した。もちろん、根本理論は前年度のものと変化はないのである。当時、陸軍大学幹事坂部少将から熱心な....