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根本中堂
「根本中堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根本中堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「比叡」より 著者:横光利一
らもうずっと前方を歩いている人人まで、振り返ってまたどっと笑い出した。 頂上の
根本中堂まではまだ十八町もあるというので、駕籠をどうかと定雄は思ったが、千枝子は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を知って、よたとん先生の腰の痛みもケロリと癒《なお》り、それから二人は引返して、
根本中堂《こんぽんちゅうどう》の方から、扇《おうぎ》ヶ凹《くぼ》の方を下りにかか....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
てある。別に考証はしていない。 ※が外来植物であるのは周知の事実である。叡山の
根本中堂の前にその木があるという。鶴見はまだ見ないが、泡鳴がそれについて一度語っ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
て
「はい、はい」
と、周章てて御辞儀した。綱手は、顔もあげなかった。
死闘
根本中堂《こんぽんちゅうどう》の上、杉木立の深い、熊笹の繁茂している、細い径――....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
ッとらえて涼しい頭を打ち落したとき、調多羅坊はカンラカラカラと打ち笑い、ただ一人
根本中堂の前に残って敵の押し寄せてくるのを待っていた。 押し寄せた敵軍のただ中....
「法然行伝」より 著者:中里介山
で四十八巻の読誦を止めて毎日八万四千遍の称名を勤められた。 建久三年の頃叡山の
根本中堂の安居《あんご》の結願に、誰れを導師にという沙汰のあった時に隆寛がその器....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「そんなに近いのか」
そこで武蔵は、食事が終ると、そのお小僧に伴われて、東塔の
根本中堂まで行ってみるつもりで、十幾日目で、久しぶりに大地を踏んだ。
もうすっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、思うに、それが森掃部であったかもしれない。 時もそのころ。 山門の上では、
根本中堂の大梵鐘がいんいんと鳴りわたっていた。 いつもの時ノ鐘ではなく、非常の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
駈け出して行ったが、その顔色はもう恐ろしい憤りになすられていた。 行宮の延暦寺
根本中堂のうちでは、かねてからのおしたくだったが、今暁はもう暗いうちからの物騒め....