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根治
「根治〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根治の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、半町ばかり歩いて来ると、右側に一軒洗湯があって、大きく桃の実を描いた上に、万病
根治桃葉湯と唐めかした、ペンキ塗りの看板が出ています。お敏が湯に行くのを口実に、....
「阿部一族」より 著者:森鴎外
七郎は創が癒《い》えて光尚に拝謁《はいえつ》した。光尚は鉄砲十挺を預けて、「創が
根治するように湯治がしたくばいたせ、また府外に別荘地をつかわすから、場所を望め」....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
。皆川流《みながわりゅう》という古流な揉《も》み方で一二度やらせれば大抵の胃病は
根治出来る。安井息軒《やすいそっけん》も大変この按摩術《あんまじゅつ》を愛してい....
「冥土行進曲」より 著者:夢野久作
容易にパンクしないのです。ですから、その薬を差上げながら動脈瘤の病源である黴毒を
根治するために、六百六号を注射しておりますと、動脈瘤がだんだん小さくなって、普通....
「村からの娘」より 著者:宮本百合子
ここに私達がまじめに考えなくてはならぬ点があると思う」と、東北における農民の窮乏
根治策のために「農村真理道場」というのをそういう地方に設けようとする広告を発表し....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
に針をちかづけると、にげてしまうのです。それでもやっと、二本いたしました。喘息を
根治する薬はないらしく、頸動脈の手術も駄目だろうと野中先生は云われました。母が御....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
すもの。 二十一日入院ときまったとき、あなた宛にあの手紙かいて、咲枝に万一私が
根治してしまったら「あれ」をそちらへ送るように、そうたのんで、それから又別に私た....
「意欲の窒息」より 著者:豊島与志雄
る。焦躁不安の余りの意欲の痲痺と神経の苛立ちからである。 病原は根深い。それを
根治するには、漠然たる焦躁不安の原因をつきとめなければならない。 その原因は必....
「精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
て、ひどい患者はいなかった。 分裂病は二十歳前後に発病し、周期的にくりかえして
根治することが先ずないので、入院患者も、三度目の入院とか六度目とかという古強者が....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
はなった。今では腹部截開の百|度の中、死を見ることは一|度位なものである。梅毒も
根治される、その他遺伝論、催眠術、パステルや、コッホなどの発見、衛生学、統計学な....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
くこせつかない。
お前さんを少しあれが所に滞留させたら、薬草の
根の力で、病気を
根治して上げることが出来よう。
ファウスト
直してなんぞ貰いたくはありま....
「三国志」より 著者:吉川英治
もできなくなるのが常だ。せっかく名医に来て貰ったことだから、なんとか、その持病を
根治する方法はないだろうか」 「さよう……」 と、華陀はちょっと難しい顔をして....
「それから」より 著者:夏目漱石
。もしそうだとすれば、心臓から動脈へ出る血が、少しずつ、後戻りをする難症だから、
根治は覚束《おぼつか》ないと宣告されたので、平岡も驚ろいて、出来るだけ養生に手を....