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根生
「根生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根生の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命論者」より 著者:国木田独歩
の積《つもり》でこれまで育てて来たのじゃ。この先も同じことだからお前も決して癖見
根生《ひがみこんじょう》を起さず、何処《どこ》までも私達を父母と思って老先《おい....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
真似《まね》は輟《や》められぬもの、況《まし》てや小供という中《うち》にもお勢は
根生《ねおい》の軽躁者《おいそれもの》なれば尚更《なおさら》、※忽《たちまち》そ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
諸心性を諸動物に比べた中に、広大なる資財を思念するを竜心と名づけた。わが邦で熊鷹
根生というがごとし。今日もインドで吝嗇漢《しわんぼう》嗣子なく、死ねば蛇と化《な....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
槲寄生《ミスルトー》の種を土に蒔《ま》いて生《は》やすは難いが、ゴア辺で羊の角が
根生えする地さえあり、かたがた失望すべからずというた(『ガーズン・オヴ・シプレス....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
出来る奴だなと思い、又市も油断をしませんで隙が有ったら逃げようかなんと云う横着な
根生が出まして、後へ段々|下る、此方も油断はないけれども年功がないのはいかぬもの....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
、風俗である。京阪《けいはん》移殖《いしょく》の美人型が、漸《ようや》く、江戸|
根生《ねおい》の個性あるものとなったのだった。錦絵、芝居から見ても、洗いだしの木....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
してから帰ると、もう夜半であった。座頭は三升《みます》大五郎(四代)という京都|
根生《ねお》いの役者で、これが由良之助をした。あまり上手ではないとの評判であった....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
《おれ》はいけない。なあんだ、当り前だと思いながら、情《なさ》けないことに町人|
根生《こんじょう》がぬけないのだな、心ではそう思いながら、つまらない奴に、自然と....
「お女郎蜘蛛」より 著者:宮本百合子
ッとひろげて云った。 「フフフどうだか一度は死ぬ命ですワ、お互さまに……ねーえ」
根生わるく男の目のさきでピラつかせながらこんな事を云った。美くしい眼をすえて刃わ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
あろう? 博徒風の旅人は、微動をさえもしなかった。依然両手を広げたまま、地から
根生えた樫の木のように、無言の威嚇を続けていた。脈々と迸しる底力が、甚内の身内へ....
「魔像」より 著者:林不忘
せて、愚にもつかないことで他人を弄《ろう》し楽しもうというようになる。いわば小姑
根生《こじゅうとこんじょう》だが、当人はそうと気づいてやっているわけではない。自....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
は『広東新語《かんとんしんご》』にある文珠蘭《ブンシュラン》であるといわれる。宿
根生の大形常緑草本でヒガンバナ科に属し、Crinum asiaticum L. ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
。 (親分か、)と吹ッ切った。それで静まるのかと思うとそうでない。 (あン畜生、
根生いの江戸ッ児の癖にしやがって、卑劣な謀叛を企てたな。こっちあ、たかだか恩を売....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
て、殆んど問題にもされなかったのである。その俳優は旅役者の果てもあれば、小芝居|
根生いの者もあったが、またそのうちには何かの事情で大芝居から小芝居へ流れ落ちた者....