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根蔕
「根蔕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
根蔕の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
出版競争が行われていた。 「現代のものだって、つまらないのがあるのに――『太陽の
根蔕《こんたい》』みたいに――」 「そうさ!」 ポリニャークというロシアの新し....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
ような非現実な見解と相合して、日本に流れ入った新しきヒューマニズムの文学的発展の
根蔕をむしばむ内在的な要素であったのである。 不幸にも、当時ヒューマニズム、行....
「ベリンスキーの眼力」より 著者:宮本百合子
夥しい多数人民の心を深く傷ましめている。今世紀の野蛮性を、その社会的な原因の最も
根蔕的な点にふれて剔抉《てっけつ》し、その根源をとりのぞいて成長することが切望されているからである。....
「作家の経験」より 著者:宮本百合子
なリアリズムの創作方法に、十分の多様性と多産な成果とを求めるのである。 芸術の
根蔕《こんたい》はリアリズムである。どんな幻想的創作でさえも、それが幻想としてあ....
「新しい一夫一婦」より 著者:宮本百合子
、インテリゲンツィアの経済的、精神的苦悩は、実際にあたって、恋愛や結婚問題解決の
根蔕《こんたい》をその時代的な黒い爪でつかんでいるのである。この事実を痛切に自覚....
「豪華版」より 著者:宮本百合子
ている。しかもこの現象は、探求されている日本文学史上のあらゆる近代性確立の問題の
根蔕において繋がっているのであって、買うのはどういう人々だろう。荷風、潤一郎は昨....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ということを道義的にしか感じられていないでしょう、ごく俗情に立っての。
文学の
根蔕はこの自覚された鋭い正直さ、ですね。
本当に、この頃は疲れがへって、何とう....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
う、ただしそれも、事実を表面的に形容するために過ぎないので、暴動的形式と反乱的|
根蔕《こんたい》との間に常に区別を設けてのことである。
一八三二年のこの騒動は....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
れほどの影響も受けずに、むしろ両々相待って進んで行った。国学の再興にしても、その
根蔕には文化に対する新しい見解が含まれていた。 時代思潮は暗黙の裡に進んでゆく....
「蝉の美と造型」より 著者:高村光太郎
じや、あてずっぽうでは却て構成上の自由が得られないのである。自由であって、しかも
根蔕のあるものでなければ真の美は生じない。 埃及人が永生の象徴として好んで甲虫....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
領域を堅持していて他の追随を許さない。 私は今、美の日本的源泉として日本芸術の
根蔕に厳存していて今後ますます生成発展せしむべき諸性質を考えているのであるが、以....