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格
「格〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
格の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
それ等の城の一つ。この城の門には兵卒が一人銃を持って佇んでいる。そのまた鉄
格子《てつごうし》の門の向うには棕櫚《しゅろ》が何本もそよいでいる。
....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ながら、小えんとのいきさつを聞かされたんだ。小えんにはほかに男がある。それはまあ
格別《かくべつ》驚かずとも好《よ》い。が、その相手は何かと思えば、浪花節語《なに....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
りも月見|旁《かたがた》、日の暮から大川へ舟を出そうと云うのです。勿論私にしても
格別釣に執着があった訳でもありませんから、早速彼の発議《ほつぎ》に同意して、当日....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
った。これは第一に法律があり、第二に人民の道徳があり、わざわざ考えて見ないでも、
格別不自由はしなかったからである。)
じょあん孫七《まごしち》を始め三人の宗徒....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
く不愉快になっただけである。
しかし、内蔵助《くらのすけ》の笑わなかったのは、
格別二人の注意を惹かなかったらしい。いや、人の好い藤左衛門の如きは、彼自身にとっ....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
こでもよい。これらの町々を通る人の耳には、日をうけた土蔵の白壁と白壁との間から、
格子戸《こうしど》づくりの薄暗い家と家との間から、あるいは銀茶色の芽をふいた、柳....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
って見ても、受験の準備は云うまでもなく、小説を読む気さえ起らなかった。机の前には
格子窓《こうしまど》がある、――その窓から外を見ると、向うの玩具問屋《おもちゃど....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
たつきめ》に北京へ来ることになった。同僚《どうりょう》や上役《うわやく》の評判は
格別|善《い》いと言うほどではない。しかしまた悪いと言うほどでもない。まず平々凡....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
るうちに挨拶《あいさつ》ぐらいはし合うようになったある十五六の中学生だった。彼は
格別美少年ではなかった。しかしどこか若木《わかぎ》に似た水々しさを具えた少年だっ....
「運」より 著者:芥川竜之介
は申せませんがな。――しかし、貴方《あなた》がたは、そんな話をお聞きなすっても、
格別面白くもございますまい。」
「可哀そうに、これでも少しは信心気《しんじんぎ》....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
書と篆刻《てんこく》とを楽しんでいた。だから露柴には我々にない、どこかいなせな風
格があった。下町気質《したまちかたぎ》よりは伝法《でんぼう》な、山の手には勿論縁....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
江口は決して所謂快男児ではない。もっと複雑な、もっと陰影に富んだ性
格の所有者だ。愛憎の動き方なぞも、一本気な所はあるが、その上にまだ殆病的な執拗さ....
「初雪」より 著者:秋田滋
綴しているのが望まれた。 海岸通りにたち並んでいる家では、その柵のところに鉄の
格子戸がひろい散歩路のほうに開くように付けてある。その路のはしには、もう静かな波....
「寡婦」より 著者:秋田滋
女たちはどのような事が起ろうと驚きもしなかったのです。彼女たちの前で、誰かが、性
格が相容れぬために対立してしまった男女の話とか、仲たがえをした恋人の話とか、裏切....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
痛をよろこぶようなものであると想像されては困る。それどころか、彼の罰し方はただ厳
格一方というのではなく、ちゃんと差別をつけていたのである。彼は、弱いものの背から....