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格子造
「格子造〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
格子造の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
んだ」お島は不思議に思ったが、それでも女のいるところは、小瀟洒《こざっぱり》した
格子造の家であった。家のなかには、東京風の箪笥《たんす》や長火鉢もきちんとしてい....
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
ね。普通の扉(両開き扉ではなくて一枚扉)のようになっていて、ただ違うのは上半分が
格子造り、すなわち格子細工になっていることだ。――だから手をかけるにすこぶる都合....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
人の応援を得て、飯倉一丁目を目指して繰出した。 目的の家はT字路の一角に建った
格子造りの二階家だった。裏口に二人、辻々の要所に一人宛同僚を立たせて、表口から石....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
りで、生垣に成って居ります、門もちょっと屋根のある雅致な拵えで、後の方へまわると
格子造りで、此方は勝手口で、格子の方をガラ/\と開けて這入って見ると、中見世の玩....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
おいて切支丹信徒の状態を見せた。この獄屋は城下外れの三津口にあって、やはり厳重な
格子造りになっていたが、錠前を開けると、権太丞一行がまず這入って行く、そこで私等....
「日置流系図」より 著者:国枝史郎
と店を開いていたのじゃ。いかに大江戸は素早いと云ってもものの一日と経たないうちに
格子造りの染め物店が黒門|厳めしい武家屋敷となるとはちとどうも受け取れぬ話じゃわ....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
て来る。 「南無三宝! 行き止まりだ!」 まさしく露地は行き止まり、その正面に
格子造りの、粋な二階家が立っていた。 「ううむ」と唸ったが岡引の松吉は、早くも決....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
埋もれていた。 名古屋市西区児玉町、二百二十三番地、二階建ての二軒長屋、新築の
格子造り、それが私の住居であった。 そこへタクシの着いたのは、二十五分ばかりの....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
新年宴会の夜なりけり。 第二回 今川小路二丁目の横町を曲って三軒目の
格子造り。表の大地は箒木目《ははきめ》立ちて塵《ちり》もなく。格子戸はきれいにふ....