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格安
「格安〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
格安の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伸び支度」より 著者:島崎藤村
たもので、異国《いこく》の子供《こども》の風俗《なり》ながらに愛《あい》らしく、
格安《かくやす》で、しかも丈夫《じょうぶ》に出来《でき》ていた。茶色《ちゃいろ》....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ござります。手前のところは当城下第一の旅籠屋でござります。夜具は上等、お泊り貸は
格安、いかがでござります。エエいかがでござります」 「いえ、わたくしの方も勉強第....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
ら新吉の勝手元は少しずつ豊かになって来た。手廻りの道具も増えた。新吉がどこからか
格安に買って来た手箪笥や鼠入らずがツヤツヤ光って、着物もまず一と通り揃った。保険....
「火薬船」より 著者:海野十三
様」 と、ポーニンの偽名のとおりに呼び、 「じつは、手前の店の倉庫に、すこぶる
格安のセメントが、相当多量にございますのですが、お買いもとめくださいませんでしょ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
京を忘れさせ今日の追放人にするまで新吉を捉えた。家庭旅宿の留学生臭い生活を離れて
格安ホテルに暫らく自由を味ってみたり、エッフェル塔の影が屋根に落ちる静かなアパル....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
若い橋庵《きょうあん》先生というのを、担ぎ上げ、この方が道庵よりは少なくも三文は
格安で、それだけ大衆向きであるという宣伝をさせました。 どうだ、これで胸が透い....
「古井戸」より 著者:豊島与志雄
ん。惜しいものです。」 そしてまた彼の顔をじろりと見た。その眼付が、いつぞや、
格安の売物だが知人に買手はないだろうかと、住宅の図面を二三枚彼に見せた時のそれと....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ら、輸送も優先的、伐採が輸送に追われるほどスピーディに動いておる。運賃も人件費も
格安であるから、オレの材木は安いぞ。三千万円ほど譲ってやるから、手金を持ってくる....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
、温泉案内などの景品を付ける。したがって必要以上に多量に仕入れた商品は、それだけ
格安に捌くことが出来るのみでなく、終には投売りもするようになる。この順序が解って....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ます。百貨店は多く先付の約手で仕入を致して居りますので、現金仕入なれば百貨店より
格安の仕入が出来るのであります。 すべて何品によらず、その原料がよろしくなけれ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
フをすすめて、胃弱にこれぐらい適当なスポーツはないから是非これにしなさい、道具を
格安でゆずろうという。その人は大金満家でゴルフ狂であったから、最高級のゴルフセッ....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
が行ってみると製粉所にはいなかった。なんでも、もう二十五里ほど先へいった土地に、
格安な森の売物が出たのを聞きつけたとかで、その検分に出かけたとまでは分っていたが....
「神楽坂」より 著者:矢田津世子
付羽織もとうとう買うてやらなかった。箪笥の底に納いこんであった双子の袷も質流れを
格安に手にいれたもので、三十何年の間つれ添うて内儀さんに奢ってやった目ぼしいもの....
「志士と経済」より 著者:服部之総
者の伝手《つて》をもって元方の片山に直《じか》談判させ、御国名を出さぬよう値段も
格安に鉛硝石共買入させるよう致されたい。手後《ておく》れになるとその国主から邪魔....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
肉沢山の安料理でなければ客が満足しません。全体今の処では日本料理よりも西洋料理が
格安になっています。京橋辺にいる人がちょいと日本料理屋へ入って食事をすると向うの....