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「格物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

格物の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
(二) 虎の記載概略 虎の記載を学術上七面倒に書くより『本草綱目』に引いた『格物論』(唐代の物という)を又引《またびき》するが一番手軽うて解りやすい。いわく....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
った。彼の心に描く「黒船」とは、およそ三つのものを載せて来る。耶蘇教はその一つ、格物究理の洋学はその一つ、交易による世界一統もまたその一つである。彼なぞの考える....
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
としての形而上学に立脚しようとするが故に、却って「自分」というものが個人という人格物に帰着して了うわけだ。 シュティルナーの根本的なナンセンスは、彼が「自分」....
涙香・ポー・それから」より 著者:夢野久作
考えてみるとこれが直接の動機に違いありません。 ですから私は目下のところ本格物は書けないようです。 一々事実にくっ付けて一分一厘|隙のないようにキチキチ....
探偵小説漫想」より 著者:夢野久作
。 ◇ 私は本格探偵小説が書けない。書いてもみたが皆イケナイ。本格物を書く事の味気なさが身に泌みる。 その癖読むのは本格物、もしくは本格味の深....
科学者とあたま」より 著者:寺田寅彦
学が人間の知恵のすべてであるもののように考えることである。科学は孔子のいわゆる「格物」の学であって「致知」の一部に過ぎない。しかるに現在の科学の国土はまだウパニ....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
の心をもって物の実相本情に観入し、松のことは松に、竹のことは竹に聞いて、いわゆる格物致知の認識の大道から自然に誠意正心の門に入ることをすすめたものとも見られるの....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
いからだと思った。その憧憬の対象すらも判然とは定まっていなかったけれど、それは人格物でなければならないことだけは解った。私は他の人格を求めてるのだ。他の生命を慕....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
がないと言うことだね」 「うん、そう、そう」 友はうなずいて、それから陽明学の格物致知の説を熱心に説いた。 私はやはりこの友を侮り難い秀才と思った。その後だ....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
生じたるがごとく、いずれもみな疑いの路によりて真理の奥に達したるものと言うべし。格物窮理の域を去りて、顧みて人事進歩の有様を見るもまたかくのごとし。売奴法の当否....