格調[語句情報] » 格調

「格調〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

格調の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山月記」より 著者:中島敦
》って書きとらせた。李徴の声は叢の中から朗々と響いた。長短|凡《およ》そ三十篇、格調高雅、意趣卓逸、一読して作者の才の非凡を思わせるものばかりである。しかし、袁....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
の客観によって事物を見るから、たとい形式に於て韻律の規約を蹈み、或は和歌や俳句の格調を借用しても、真の文学的な批判に於て詩と言い得ないものしか出来ない。 これ....
『静かなる愛』と『諸国の天女』」より 著者:宮本百合子
詩のいくつかにうたれた。 生れて何も知らぬ吾子の頬に 母よ 絶望の涙をおとすな格調たかく歌い出されている「頬」 忘れかねたる吾子初台に住むときいて 通るたび....
歌集『仰日』の著者に」より 著者:宮本百合子
間の真実に立って独自です。そこにないあわされて来る自然鑑賞では、作者がアララギの格調というものに即していて、決して生活の歌ほどの独自性に立っていないということは....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の機会を利用して知能上より下層の読者を捉えようという営業方針に出たものであろう。格調を落しても、根が『朝日』であるから従来の読者は他紙に乗りかえる心配はなく、同....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に見立てて、その波がしらに向って無心に演説を試みはじめたのです。 かと思うと、格調急に変じて、 ゼ、クイン、オブ、ナイト シャイン、フェイア、ウイズ、オール....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
れは人が希望と呼んでいるそういうものになるのだろうかというような極めて複雑微妙な格調のものです。ニュアンスのごく濃いものです。よろこびの豊富横溢している数章と、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、「ああこれは何かの病気だろうか」といういのち溢るる詠歎。この「よろこばしき」の格調は一度よむと、もう耳につき魂について決して忘れられない美しさね。どうしてあん....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いてきました。カロッサの詩では「生の頌歌」「避難」「未だ生れない者に」等が立派な格調を持っています。詩の句を書きたいと思ったけれども、それはまあ一寸おやめ。カロ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たの諧調をも同じように貫いて響いて居ます。なじみ深い愛誦の詩をまた再び声を合わせ格調を揃えて読もうとする気持は何にたとえたらいいでしょう。 残念なことに私の物....
文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
、概略すれば、謙抑な観照、清純な哀感、さびとかしおりとかいう言葉に含まれる情緒的格調、などに於て理解されていたらしい。随筆的とも言えるし、情念の歌いを多分に持つ....
「草野心平詩集」解説」より 著者:豊島与志雄
ると、同じく大舞台ではあるが、歌舞伎から能へと、引き緊った感じである。詩としての格調も整ってくる。 これらの絵巻物は何を示すか。心平さんの、覇気と冒険と能才と....
在学理由」より 著者:豊島与志雄
したつもりでおり饒舌ることには自信を持っているが、文章を書くとなると、どうしても格調が出て来ない。そこで、文章の格調を獲得するのは、句読点を自由に駆使することに....
謡曲と画題」より 著者:上村松園
貞操の観念を強調するとか――とにかく謡曲のなかにうたわれている事柄は品位があって格調の高いものであり、それを肚の底から声を押し上げて高らかにうたうのですから、そ....
洗いづくりの世界」より 著者:北大路魯山人
頭が上がらない。しかし、たいの洗いづくりは見た眼の態が至極よい。そのしっかりした格調のよさが、黒だいとなると、さらに味調を落とすことは、もちろんない。 こちの....