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桂庵
「桂庵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
桂庵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
庄「いやな奴だ、来ると彼奴《あいつ》あんなことばかり云っている、医者が下手だから
桂庵《けいあん》をしているのだろう」 と云っている処へ参りましたのは、藍《あい....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
婆さんは、年の頃六十四五で、頭の中央《まんなか》が皿のように禿げて居り、本郷町の
桂庵《けいあん》のお虎と云うもので、 虎「ちょいと姉《ねえ》さん、待ってお呉れ....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
くわかったねとは何ごとだ! 余人は知らず、あの娘に関してはだね、そんじょそこらの
桂庵より見る眼はもってるんです。一眼見りゃわかるんだ。温泉場の三助じゃねえが……....
「どんぐり」より 著者:寺田寅彦
でとうとう帰ってしまう。掛け取りに来た車屋のばあさんに頼んで、なんでもよいからと
桂庵《けいあん》から連れて来てもらったのが美代《みよ》という女であった。仕合わせ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
う妹がございまして、これも今年十七になりましたので、この正月から奉公に出ました。
桂庵《けいあん》は外神田の相模屋という家でございます。江戸へ出ますと、まずわたく....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
川の南番場で、海保寺という寺の門前……。それから帰りに覗いて見ましたら、女の家は
桂庵で、主にあの辺の女郎屋や引手茶屋や料理屋の女の奉公人を出したり入れたりしてい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がみな居なくなってしまったので、津の国屋では台所働きをする者に差し支えた。近所の
桂庵でも忌な噂を知っているので、容易に代りの奉公人をよこさなかった。 「この頃は....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
?」 「あります」 「何をしている?」 「下駄屋」 「おッ母さんは?」 「芸者の
桂庵」 「兄さんは?」 「勧工場の店番」 「姉さんは?」 「ないの」 「妹は?」....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
でございます。 ま「お母さん只今帰りました」 母「何処へ往ったのだえ」 ま「はい
桂庵のお虎さんの所へ参りました」 と云いながら清次に向い。 ま「あなた、此方へ....
「縮図」より 著者:徳田秋声
いた方がよほど気楽だというんで、いい姐さんが抱えをおかないでやってる人もあるし、
桂庵に喰われて一二年で見切りをつけてしまう人もあるわ。かと思うと抱えに当たって、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ございます」 「嘘をつけ」と、耿は怒った。「去年おまえを買ったときには、ちゃんと
桂庵の手を経ているのだ。おまえに夫のないということは、証文面にも書いてあるではな....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
書きしてあるだけだった。 入口の横に、黒板が一枚立てかけてある。下級船員専門の
桂庵の募集広告だ。が、ちっとも希望者がないとみえて、貼り出してあるのは、求人の部....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
えと思って居る」 兼「私も年は取るし、彼是と考えると蝋燭の心のたつ様で、終にゃア
桂庵婆に追遣われるように成るだろうと大抵心配さ、愚痴をいうようだがお前の身が定ら....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
て、殊に多助は江戸の勝手を知りません、何処と云って頼る所がないが、江戸という所は
桂庵と云うものがあって、奉公人の世話をするそうだが、それには受人がなければいけま....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
った。だがまるきり金はない。知っている人もいない。私は町を歩きながら、片っぱしに
桂庵(口入屋)ののれんをくぐったが、保証人がなく保証人を頼む二円の金の持合わせも....