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「桂馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

桂馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
こで連日演習である、専ら童心にかえッて戦争ごッこをやッている 王手飛車があろうと桂馬のフンドシがあろうと端歩は動かんモノである。 ――――――――――....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
クリやっておったが、時刻は夜半の零時か零時半頃であったろう、吾輩はなんでも香車か桂馬をばパチリッと盤面に打下《うちおろ》そうと手を伸ばした途端である。不意に何か....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がねえんだ。その手をまちがえたというんだよ。とんだ忘れものさ。むっつり流十八番|桂馬《けいま》飛びという珍手を忘れていたはずだが、おまえさん心当たりはないかえ」....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
でした。 「いちいちと世話のやけるやつだ。むっつり右門がむだ石を打つかよ。これが桂馬《けいま》がかりのからめ手詮議、おいらが十八番のさし手じゃねえか。考えてみろ....
旅愁」より 著者:横光利一
という論理の皮をひきむく駒ばかり揃ってるから、そいつを使わん手はないのだ。将棊に桂馬という駒があるが、何ぜ、あ奴はあんなに斜に一つ隔いて飛ぶのか、まだ君は知らん....
」より 著者:横光利一
るかの。直ぐ出るかの。悴が死にかけておるのじゃが、間に合わせておくれかの?」 「桂馬と来たな。」 「まアまア嬉しや。街までどれほどかかるじゃろ。いつ出しておくれ....
桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
剣術使いのきびしさのようなものだが、木戸には娘の様子が将棋のコマのように見えた。桂馬に似ていると思ったのである。 彼がそのとき、次の手に考えていたのは、金と桂....
古い日記の中から」より 著者:夢野久作
命を本屋へ質に置いて、本屋に葬式を出させた直木。 逆王に這入った直木は逆に利く桂馬に頭を遣られて死んだ。 前後から外れる直木の褌を当にしていた奴が奪い合った....
花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
士ぶりだが、そばに寄って覗き込んでみると、王将が斜めに飛んで敵の飛車を奪ったり、桂馬が敵駒を三つも四つも越えて敵地深く飛び入って、敵の王将を殺して平気である。 ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
と、出会いがしらに、たたずんでいた侍にぶつかッて、握りこぶしの持駒、金、銀、桂馬、バラリとそこへ撒いてしまった。 「や……おや」 と、あきれた顔をして、侍....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
たせて、紀州へ使いさせたのは、そのための用意であった。しかし屋島平家も、同様に、桂馬や香車の性能をつかって、たやすく角スジを譲るような不覚はしない。そこで「謀」....