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案内者
「案内者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
案内者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ん、槍《やり》ヶ|岳《たけ》にも登っていましたから、朝霧の下《お》りた梓川の谷を
案内者もつれずに登ってゆきました。朝霧の下りた梓川の谷を――しかしその霧はいつま....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
赤沢
雑木の暗い林を出ると
案内者がここが赤沢《あかざわ》ですと言った。暑さと疲れとで目のくらみかかった自分....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
に木曾へ行ったという話をしたんです。……まだ夜の暗いうちに山道をずんずん上って、
案内者の指揮の場所で、かすみを張って囮を揚げると、夜明け前、霧のしらじらに、向う....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
士は、けいべつをこめた笑い方をして、 「しかしこれが例の宝庫へ連れていってくれる
案内者なんだから、三十万円はやすいと思うがなあ」 「あの店の商品としては高すぎる....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
へいったところで、あの吊り橋へ下りましょう。ゆっくり飛んで、ついていらっしゃい」
案内者のハイロが、ひとり乗りの豆ヘリコプターを三根夫のそばへ近づけて、そういった....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
ひょっくり顔を出して、三千子の去った方角を見て、にやにやと笑った。 長身の
案内者 見るからに、妖魔の棲んでいそうな古い煉瓦建の鬼仏洞の入口についたのが、....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
ませぬ。手に取って御覧なさい、さ、さ。」 と腰袴で、細いしない竹の鞭を手にした
案内者の老人が、硝子蓋を開けて、半ば繰開いてある、玉軸金泥の経を一巻、手渡しして....
「転機」より 著者:伊藤野枝
くうまく知った人に遇ったものね、本当に助かったわ。」 二人はやっと思いがけない
案内者ができたのに安心して、少しおくれて歩きながら、そんな話をした。 「これがず....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
幟や万燈には及ばずとも、屋号をかいた弓張提灯で、へい、茗荷屋でございます、旅店の
案内者ぐらいは出ていようと思ったの大きな見当|違。絵に描いた木曾の桟橋を想わせる....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
から網島を口上で申し上げようと思っていたのに、あんまり腕組をなすったんで、いや、
案内者、大きに水を見て涼みました。 それから、ずっと黙りで、橋を渡った処で、(....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
、ゆっくり拝見しよう。」 その母親の展墓である。自分からは急がすのをためらった
案内者が、 「道が悪いんですから、気をつけてね。」 わあ、わっ、わっ、わっ、お....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
あさあかわりました双六と、だませば小児衆も合点せず。伊勢は七度よいところ、いざ御
案内者で客を招けば、おらあ熊野へも三度目じゃと、いわれてお供に早がわり、いそがし....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
二日正午、上高地の仙境に入門するの栄を得た。 当時、この連峰の消息を知っている
案内者は、嘉門次父子の他にはあるまいと思って、温泉の主人に尋ねると皆おらぬ、丁度....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
あるが、市中の音や楼閣の姿がガラス窓を通して入ってくる。) たちまちにして見物
案内者、争って船中に入る。余も案内を雇い、椅子つきの轎に駕し、三人これをかつぎて....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
ような残忍な語を使用したくないので云う言葉である。茸訪問については屡々私は一人の
案内者を伴うことがある。
案内者の名を仮に粂吉と呼ぶ。幾春秋山中の日に焦かれた彼の....