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桜吹雪
「桜吹雪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
桜吹雪の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「名娼満月」より 著者:夢野久作
なく声を放ってワアワアと泣出すのであった。 嵯峨野の奥、無明山満月寺の裏手に、
桜吹雪に囲まれた一基の美事な新墓が建っている。正面に名娼満月之墓と金字を彫り、裏....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
ました。 それから翌年の二月に歌舞伎座で、今の六代目菊五郎が長谷川時雨さんの『
桜吹雪』を上演しました。それをまた米斎君が背景、扮装等の考証をなすったのですが、....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
やかな東風が吹きだして、小さい風の渦が、一月寺の闇に幾つもさまよっているようだ。
桜吹雪のような濃艶さはないが、もみ散らされる梅の点々が、白く、チラチラと、人の姿....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ぶん、姉の使いで、隣国の新田義貞のもとへゆき、その晩、義貞にせまられて、恐ろしい
桜吹雪のやみを跣足で逃げ走ったことなども――かつてまだ子の覚一にはおくびにも話し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ら都に、いやここには?」 こう訊きながら、義貞は、十年前の一夜――世良田の館の
桜吹雪をとつぜん胸に泛かべていた。そして自分の犯しかけた――思い出したくない古傷....