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桜狩
「桜狩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
桜狩の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ろいろにおもいを凝らし、花を見にゆくのか人に見られに行くのかを疑うばかりであった
桜狩りの趣向も、追々に窮屈になりこして、しかも無態な広告の看板や行列に妨げられ、....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
真白である。ほんの手近の所まで、雪がつもっているのである。 思い出す木曽や四月の
桜狩。 これは所謂翁の句だ。翁の句としては旨くない。だが信州の木曽なるものが、....
「桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
ちぎれおつ牡丹桜の風雨かな 沼菽女 閨中の美女をあつめて豪華をつくした太閤の
桜狩も、花の盛りも一夜の嵐にむなしくなったと詠じたものか、すきものの太閤を諷した....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
よく漢語を使っているが、蕪村は一層奇警に、しかも効果的に慣用している。一例として
桜狩《さくらがり》美人の腹や減却す 人間に鶯《うぐいす》鳴くや山桜 人里離れた....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
家路の日は高し 玉川に高野《かうや》の花や流れ去る 祇や鑑や髭に落花をひねりけり
桜狩美人の腹や減却す 出《いづ》べくとして出ずなりぬ梅の宿 菜の花や月は東に日は....
「十六、七のころ」より 著者:永井荷風
『太平記』の事が話頭に上ると、わたくしは今でも「落花の雪にふみまよふ片野あたりの
桜狩」と、海道下りの一節を暗誦して人を驚すことが出来るが、その代り書きかけている....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
る。 あれは元応二年の春。 皇后の実家方、西園寺ノ入道|実兼の北野の別荘に、
桜狩の行幸があった日のことだった。 后のお姉ぎみの永福門院やら、大納言為世の女....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
たか。……何の何の、今日は昨日と違い、雷鳴り雲も見えませぬゆえ、その二里ほどを、
桜狩りしつつまいろうとの心ぐみにござります」 「おうそのような、優しい計らいであ....