梨子地[語句情報] » 梨子地

「梨子地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

梨子地の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虫干し」より 著者:鷹野つぎ
注意しながらも、あたりの衣類を指して、思い出話をするのでした。 私は祖父の古い梨子地《なしじ》の裃《かみしも》というのも見ました。祖母の縫取模様の衣類や帯、父....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
にも種々ある。第一が黒の蝋色である。それから、朱、青漆、朱うるみ、金|白檀塗り、梨子地塗りなど。梨子地には、焼金、小判、銀、錫、鉛(この類は梨子地の材料で金と銀....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が……」 お玉はそれを、町の方へ向けてなるべく明るいようにして、仔細に見ると、梨子地《なしじ》に住吉《すみよし》の浜を蒔絵《まきえ》にした四重の印籠に、翁《お....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「これではない、あちらのを出せ」 床の間の刀架《かたなかけ》に縦に飾ってある梨子地《なしじ》の鞘《さや》の長い刀を指しました。 「うむ、それだ」 梨子地の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なかった火が、炎のうらを見せはじめると、その赤味が天に冲《ちゅう》して来ました。梨子地《なしじ》をまいたような火の子が、繚乱《りょうらん》として飛びはじめました....