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棋力
「棋力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
棋力の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「碁の手直り表」より 著者:菊池寛
。 自分は、二十二三歳の頃今の宮坂六段と一度打ったことがある。宮坂氏は、自分の
棋力を初段に十一目だと鑑定してくれた。これはお世辞のない所で、正確だと思っている....
「三木清を憶う」より 著者:豊島与志雄
手は珍らしかった。彼を相手にしていると、勝負などはどうでもよくなるのである。彼の
棋力そのものも甚だ他愛ないもので、日によって甚しく差異があり、またその棋理も茫漠....
「秦の出発」より 著者:豊島与志雄
崎の室になる。書棚、贅沢な椅子類、窓際に碁盤……。私は松崎とよく碁を打った。彼の
棋力は私とほぼ同程度だか、棋風は捉えどころがなく、こちらが強く出れば力戦を辞しな....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
いる。十二三の子供といえば、ウム、そうだ。私はまだその子供と指したことがないから
棋力の程は知らないが、向島にバタ屋の倅で、滅法将棋が強くッて柄の悪いのが一人いる....
「碁にも名人戦つくれ」より 著者:坂口安吾
の人気はいうまでもなく実力第一人者を争う名人戦の人気である。昨日の名人もひとたび
棋力衰えるや平八段となり時にBC級へ落ちることもなきにしもあらずである。実力だけ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
人上手に先二なら歩があるという評判であった。礼を厚うして各家元の専門棋士を招き、
棋力は進んで五段格を許されていた。諸国の碁天狗どもが参覲交替で上京の折に盛名をき....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
けであった。一時は将棋盤の八十一の桝も坂田には狭すぎる、といわれるほど天衣無縫の
棋力を喧伝されていた坂田も、現在の棋界の標準では、六段か七段ぐらいの
棋力しかなく....
「勝負師」より 著者:織田作之助
た。人びとは「こんど指す時は真中の歩を突くだろう」と嘲笑的な蔭口をきいた。坂田の
棋力は初段ぐらいだろうなどと乱暴な悪口も囁かれた。けれども、相手の花田八段はさす....