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「棋士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

棋士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
斗南先生」より 著者:中島敦
く話をした。彼らの親戚たちの噂話。その頃|支那《シナ》からやって来た天才的な少年棋士のこと。新聞将棋のこと。日本の漢詩人のこと。支那の政局のこと。その中に何かの....
自由人」より 著者:豊島与志雄
、碁盤の中央の星の天元から取ってきた名前だ。社長の佐竹が碁が好きで、日曜には専門棋士や同好の知人を招いて、碁会を催したりしている。その天元の語感から、一脈の糸を....
坂口流の将棋観」より 著者:坂口安吾
私は将棋は知らない。けれども棋書や解説書や棋士の言葉などから私流に判断して、日本には将棋はあったが、まだ本当の将棋の勝負が....
本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
上 対局前夜、夕方六時、対局所の小石川もみじ旅館に両棋士、僕、三人集合、宿泊のはずであった。翌日の対局開始が、朝九時、早いからである....
太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
ぬという他人の批評の如きものも、決して一般世間の常態ではないのである。 力士は棋士はイノチをかけて勝負をする。それは世間の人々には遊びの対象であり、勝つ者はカ....
呉清源」より 著者:坂口安吾
坊呉清源十番碁の第一局、私は観戦記を書いた。 対局場は小石川のさる旅館だが、両棋士と私は、対局の前夜から、泊りこむことになっていた。 本因坊と私は、予定の時....
私の碁」より 著者:坂口安吾
いないのである。 今度やっては、もはや五目じゃ、とても勝てないだろう。私は専門棋士とやると、たいがい第一局は勝つことになっている。 つまり私の布石がデタラメ....
碁にも名人戦つくれ」より 著者:坂口安吾
負でなければ決して天下の人気をわかすことはできない。伝えきくところによれば目下の棋士の力では名人戦を争うと結局名人位が呉八段に行く、つまり中国へ持って行かれてし....
戦後新人論」より 著者:坂口安吾
跡では、升田の攻撃速度に間に合わない、などゝ言われたが、棋界は彼の出現によって、棋士の気風が一変した。既成定跡はフンサイされ、架空の権威は名を失って、各棋士が独....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
た打ち手。名人上手に先二なら歩があるという評判であった。礼を厚うして各家元の専門棋士を招き、棋力は進んで五段格を許されていた。諸国の碁天狗どもが参覲交替で上京の....
九段」より 著者:坂口安吾
ーナメントの優勝者に九段を与えることになった。 この企画は一応成功したようだ。棋士たちが九段という名に魅力を感じ、それに執着して戦局に力がこもってきたからだ。....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
はない。あのときは、呉清源がまだジコーサマのお弟子のころであった。 二人の対局棋士と観戦記者の私の三人は対局の前夜七時までに東京小石川のモミヂという対局場の旅....
勝負師」より 著者:織田作之助
しかも坂田がこの詞を観戦記者に語ったのは、そのような永年の妻子の苦労や坂田自身の棋士としての運命を懸けた一生一代の対局の最中であった。一生苦労しつづけて死んだ細....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
本来ない。日夜少年の顔を眼に描いて、心待ちに待っていた。ところが大阪の新聞に専門棋士を七人抜いた天才少年棋士のことが載っていて、それがあの時の少年木村義雄と同姓....
花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
戦っている。その姿を離れたところで眺めていると、実に堂々たるものである。天晴れの棋士ぶりだが、そばに寄って覗き込んでみると、王将が斜めに飛んで敵の飛車を奪ったり....