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棒
「棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
立て」と書いた札《ふだ》も下っている。これ等のかもじはいつの間《ま》にか理髪店の
棒に変ってしまう。
棒の後ろにも暗のあるばかり。
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....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ど同時だったのです。私はその姿を見るが早いか、素早く幌の下へ身を投じて、車夫が梶
棒《かじぼう》を上げる刹那の間も、異様な興奮に動かされながら、『あいつだ。』と呟....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ど一月《ひとつき》ばかり前にわたしの万年筆を盗んだのですから。」
巡査は右手の
棒をあげ、(この国の巡査は剣《けん》の代わりに水松《いちい》の
棒を持っているので....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
今一台の人力車《じんりきしゃ》が、大通りをこちらへ切れようとしている。――その楫
棒《かじぼう》の先へ立つが早いか、彼は両手を挙げないばかりに、車上の青年へ声をか....
「少年」より 著者:芥川竜之介
んだ。少女はもう膝の上に毛糸の玉を転がしたなり、さも一かど編めるように二本の編み
棒を動かしている。それが眼は油断なしに編み
棒の先を追いながら、ほとんど媚《こび》....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
《やり》に似ているのは基督教《キリストきょう》の教える正義であろう。此処に太い棍
棒《こんぼう》がある。これは社会主義者の正義であろう。彼処に房のついた長剣がある....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
どうしてもその勧めに従わない。
「あんな藪《やぶ》医者に何がわかる? あいつは泥
棒だ! 大詐偽《おおさぎ》師だ! それよりもお前、ここへ来て俺の体を抑《おさ》え....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
な」と思った。Kと言うのは僕等よりも一年|後《ご》の哲学科にいた、箸《はし》にも
棒にもかからぬ男だった。僕は横になったまま、かなり大声《おおごえ》に返事をした。....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
いないかね?」 日本人はその人力車夫へ、いきなりこう問いかけました。支那人は楫
棒を握ったまま、高い二階を見上げましたが、「あすこですか? あすこには、何とかい....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
住すほど、消極的に強きはあらざるべし。久保田君をして一たびあきらめしめよ。槓でも
棒でも動くものにあらず。談笑の間もなお然り。酔うて虎となれば愈然り。久保田君の主....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
んの鶉をとり、ローン河にては鱒を漁った。」 などとある。 かくファラデーが、辛
棒出来かねる様にいうているのは、そもそも何の事件であるか。これにはデビイの事をち....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
わめて巧妙に、細枝でつくった紐でしっかりとドアの取っ手をしばりつけ、鎧戸には心張
棒がかってあった。したがって、泥
棒はまったくやすやすと侵入できるとしても、出ると....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
小屋をかけた。 軽業師の一行をみたジャンは、こっそり家を脱けだした。父親は足を
棒のようにして息子の行方をさんざ探ねて廻った※句、ようやく探し当てることが出来た....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
いてあるような按配に突立っていた。 私はそれを抜きとって戻って来た。そして、鉄
棒でも振り上げるようにそれを振り上げ、その刄の方で釣師の頭をひと撃ちで割った。頭....