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「棒先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

棒先の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
、朝陽に短く光りの尾が曳いたかと見るまに、どこからか飛んで来て、プツリ、お駕籠の棒先に突きささったのは手裏剣だった。 ぎょっとなって色めき立ったのを、静かに制....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
だ》のこなしの敏捷なことは驚くべしであります。取押えようとする同心や足軽の手先の棒先を潜《くぐ》り廻って、あちらへ抜け、こちらへ抜ける早業が、充分に喧嘩と人騒が....
奥の海」より 著者:久生十蘭
願い、お願い」 と連呼しながら、道幅いっぱいになって押しだしてきた。 番士は棒先をそろえて防いでいたが、そのうちに、手にあわなくなって刀を抜いた。難民は波が....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
》の法のごとし。旦那のためには御馬前に討死さえせんと言いし忠臣義士が、その買物の棒先《ぼうさき》を切るとはあまり不都合ならずや。金箔付きの偽君子と言うべし。 ....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
と茶屋のおやじがいうのですが、どうしますかと、N氏はまたそこで笑って、 ――泥棒先生、何か売れる書画でもあるかと思って、途中で幅を開けてみたところ、眼の凄い赤....
洛北深泥池の蓴菜」より 著者:北大路魯山人
本梯子のようにして、その上に二個の盥をくびって筏のようにつくり、盥には人が乗って棒先で採るのである。ちょっと面白い風習だ。彼の池大雅が捨てられたのは、この池の辺端である。 (昭和七年)....
大岡越前」より 著者:吉川英治
はいない――と広言したが、やはり心が錯乱していたのか。 ――と。かれは、駕籠の棒先にさげてある提灯を見直したが、それは、市川家の紋の三ツ鱗だし、また、駕籠かき....