森林帯[語句情報] » 森林帯

「森林帯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

森林帯の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
ては、二合目位から以下に、雪が及んでいないのは、それも実際雪がないからではなく、森林帯の黒木のために截《た》ち切られているからである。 古い雪の上に新雪が加わ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
馳走をしてもらうつもりだったが、あいにく留守でがっかりした。峠からこの温泉までは森林帯でさほど危険でないが、スノウ・ボールが落ちるほど急なところが多く西側とは段....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
下に森林があたかも行手を遮るように長く一筋延びていたが、すなわちそこから四合目の森林帯が始まるのであった。 四方カラリと吹き払われ空の蒼さや雲の徂徠まで自由に....
南路」より 著者:宮本百合子
に向けて立ったのは、ちょうど感謝祭の夜であった。 翌二十八日を終日、オレゴンの森林帯で過し、落葉林に美しく霜の置いた朝景色を、ワシントン州に這入って見た。 ....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
から粟倉、村山を経て、札打、天照教まで大裾野を通り、八幡堂近くから、深山景象の大森林帯を通過し、約二千メートルの一合目直下から灌木帯を過ぎて今の四合目まで出る道....
新しきシベリアを横切る」より 著者:宮本百合子
風景は、モスクワを出た当座の豊饒な黒土地方、中部シベリアの密林でおおわれた壮厳な森林帯の景色とまるで違い、寂しい極東の辺土の美しさだ。うちつづく山のかなたは、モ....
火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
々と舞いあがるのには、馬上|面を伏せて、眼をねぶるばかりであった。 それでも、森林帯に入るとさすがに涼しい、中でもシャスタ樅と呼ばれる喬木の一種は、この山、特....
二つの松川」より 著者:細井吉造
ロボロの川床、縦横に入り乱れるカモシカ道、スカイラインがじりじりと近づいて来る。森林帯のあえぎが終われば、まばら木立ちに立ち迷う霧の残兵を追って、深い熊笹の波を....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
日がさすので、のんびりと美しい岩の相貌を楽しむ。白く見え隠れして流れる湯檜曾川の森林帯から、今まで登って来た沢や雪渓が足下まで延上っている。左右の懸崖は六十度ほ....