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「椅子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

椅子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ラを一つともしたまま。…… 37 テエブルの前の子供|椅子《いす》の上に上半身を見せた前の子供。子供はにこにこ笑いながら、首を振ったり....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
ったのでございましょう。ようやく我に返って見ますと、同僚は急に私の顔色が変って、椅子ごと倒れそうになったのに驚きながら、皆私のまわりへ集って、水を飲ませるやら薬....
」より 著者:芥川竜之介
それにも関らず、靴《くつ》の踵《かかと》を机の縁《ふち》へ当てると、ほとんど輪転椅子の上に仰向けになって、紙切小刀《かみきりこがたな》も使わずに封を切った。 「....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
に臨んだ仏蘭西窓、縁《へり》に金を入れた白い天井《てんじょう》、赤いモロッコ皮の椅子《いす》や長椅子、壁に懸《か》かっているナポレオン一世の肖像画、彫刻《ほり》....
河童」より 著者:芥川竜之介
い。年よりも若い第二十三号はまず丁寧《ていねい》に頭を下げ、蒲団《ふとん》のない椅子《いす》を指さすであろう。それから憂鬱《ゆううつ》な微笑を浮かべ、静かにこの....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
屋のカミンに燃えている火も、火《ほ》かげの映《うつ》った桃花心木《マホガニイ》の椅子《いす》も、カミンの上のプラトオン全集も確かに見たことのあるような気がした。....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
がすむと、すぐに無頼漢になったのか。だから人間はあてにならない。」 山川技師は椅子の背へ頭をつけながら、足をのばして、皮肉に葉巻の煙を天井へ吐いた。 「あてに....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
のように喘《あえ》ぎながら、よろよろ茶の間《ま》へはいって来た。それからやっと長椅子《ながいす》へかけると、あっけにとられた細君に細引《ほそびき》を持って来いと....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
。 婆さんの前には心配そうな恵蓮が、――いや、支那服を着せられた妙子が、じっと椅子に坐っていました。さっき窓から落した手紙は、無事に遠藤さんの手へはいったであ....
狂女」より 著者:秋田滋
な寒い日のことだった。痛風がおきて僕自身も身動きが出来なかったので、ぼんやり肱掛椅子に凭りかかっていた。折しも僕は重々しい律動的な跫音をきいた。普魯西の軍隊が来....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
同じ場所に置いてある家具のいつ見ても変らぬ恰好、新らしかった頃から知っている肱掛椅子の擦り切れたあと、自分の部屋の匂い(家というものには必ずその家独特の匂いがあ....
初雪」より 著者:秋田滋
って思い切って煖房を据えつける気になるだろう」 彼女はそこで裸も同然な姿のまま椅子のうえに腰をかけた。こうして彼女は時計が一時を打つのを待ち、更に二時が鳴るの....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
気廻転を発見して、踊り喜び、義弟をつれて曲馬見物に行き、入口の所でこみ合って喧嘩椅子にかかりて、西向きの室から外を眺めつつ日を暮らし、終に眠るがごとくにこの世を....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ちょっと開けはなしてあったので、彼がのぞくと、そこは最上等の部屋で、オランダ式の椅子や、黒いマホガニーのテーブルが鏡のように輝いており、薪おきは、シャベルや火箸....
親ごころ」より 著者:秋田滋
は、朝になると、来る日も来る日も、いままで老人の坐っていた場所にやって来て、同じ椅子に腰をかけ、古い石の柱に倚りかかって絶えず背中でそれをこすっては、柱をすり減....