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「検断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

検断の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
押しわけて、その被害者を一応診察して、助かるべきものか、助かるべからざるものかを検断して、これは助かるという見込みをつけました。 「肛門から出血もしていないし、....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
たが、ははあさてはこの女だな。よしよし後をつけてみよう。場合によっては縛め捕り、検断所の役人へ渡してやろう」 そこで後を追っかけた。 町を出外ずれると北野に....
私本太平記」より 著者:吉川英治
人を小馬鹿にするもほどがある。酔うての上の悪戯かと思えば、さては故意にやったな。検断所へつき出してやる。さあ立て。者ども、そいつらを引っぱり出せ」 「まあ、待て....
私本太平記」より 著者:吉川英治
って、粥の汁でも母子にくれてやるがいい」 部将は本庄鬼六といって衛門尉、六波羅検断所の一将だった。威張るはずである。 「おい」 と、その顎をまたすぐ、横の兵....
私本太平記」より 著者:吉川英治
そして道誉の立場と才覚に、そのことはまかすとなった。 夜に入った。 晩には、検断の大将、糟谷宗秋と高橋刑部左衛門も加わって、べつな協議に更けた。 検断の二....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は、人霞と変じている。 すべて、後醍醐の御車が通る道すじには、万一にそなえて、検断所の兵がすきなく配置されていたから、それを目あてに一般の男女もひしめきあって....
私本太平記」より 著者:吉川英治
寺院でない? それではどんな家か」 「六波羅です」 「六波羅のどの辺?」 「庁の検断所のおとなりですよ。六波羅牢といいましてね、あれなら先生、何年でもいられるし....
私本太平記」より 著者:吉川英治
だが、 吐雲斎、毛利時親 と聞けば思い出される。 あれは四月の初めごろか。検断所の兵が、 「洛中を窺いに出て来た正成の師にして千早の軍師吐雲斎なる者を、引....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た。それが尊氏の偽計であったことは、降参の将の談話で、そのご証拠だてられており、検断所の公卿裁きでも、 ほかからも同文の書があらわれたゆえ、あれはおかしい――....