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検校
「検校〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
検校の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「盲人独笑」より 著者:太宰治
十一歳、早くも近隣に師と為すべき者無きに至った。すぐに京都に上り、生田流、松野|
検校《けんぎょう》の門に入る。十五歳、業成り、勾当の位階を許され、久我管長より葛....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ぬ」粋者《すいしゃ》の意中とには著しい隔《へだた》りがある。それ故に派手は品質の
検校《けんこう》が行われる場合には、往々趣味の下劣が暴露されて下品の極印《ごくい....
「草枕」より 著者:夏目漱石
き》がある。音色《ねいろ》の落ちついているところから察すると、上方《かみがた》の
検校《けんぎょう》さんの地唄《じうた》にでも聴かれそうな太棹《ふとざお》かとも思....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
あるので、そこへ頼って行って按摩の弟子になりまして、それからまた江戸へ出て、ある
検校の弟子になりました。二十二の春から三十一の年まで足かけ十年、そのあいだに一日....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
形と容と、毛の色とを判断して、少しも誤らなかったということであります。 深草の
検校《けんぎょう》というのは、享保年間、京都に住んで三絃をよくした盲人であったが....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
』であったそうな」 「そうしてみると、やっぱり眼あきはめくらに如《し》かず……塙
検校《はなわけんぎょう》にからかわれるのもやむを得ない」 「事実、目で見るよりも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
手だと思うが、それは怖ろしくとも眼があいている」 「めあきは不自由なものだと、塙
検校《はなわけんぎょう》が言った」 丸山はカラカラと笑ったが、仏頂寺は浮かない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
神尾が男谷の系図書の方を読んでみて、 「ははあ、こいつはまた先祖は士分ではない、
検校《けんぎょう》だ――
検校が金を蓄《た》めて小旗本の株でも買ったんだろう」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
こういう高慢ちきなお喋りをやり出す者は、弁信法師か、しからずんば、和学講談所の塙
検校《はなわけんぎょう》のほかにあり得ないと思われるが、ただ、その声の出るところ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ね。三味線も、ちょっとばかりならお相手を致しましょう。私に琵琶を教えてくれました
検校《けんぎょう》が、何でも心得のある人でございましてね、その人から調子だけを教....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
体で出発したのである。その音一の周防から上洛したのは翌年の十月であるが、その後|
検校《けんぎょう》となり相変らず実隆邸で『平家』を語り、七年九月に駿河国に下向し....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
十三 彼の信仰
ローマ正教の見地よりすれば、われわれはディーニュの司教を
検校してみるの要を持たない。彼がごとき魂の前においては、われわれはただ尊敬の念を....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
がないのである。 ところで、以前こんなことがあった。 甲府勤番のころ、町方で
検校《けんぎょう》が井戸にはまって死んだ。 ひとり者だが裕福な男で、身投げをす....
「六日月」より 著者:岩本素白
な感じのする琴があるものだが、そういう楽器で、名手の割に余り世にも持て囃されない
検校さんに、「残月」の緩やかな手のところでも弾いて貰ったら、或は調和するかも知れ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
楽の如き賤しき筋目の者とは同席せぬとまで威張っていたものであった。しかるにこの頃
検校の僧官を有する座頭が江戸に下ったところが、弾左衛門は例の文書によって、エタ支....