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楓葉
「楓葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楓葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂乱」より 著者:近松秋江
で行って、そこから俥で洛西の郊外の方に出ると、そこらの別荘づくりの庭に立っている
楓葉が美しい秋の日を浴びて真紅に燃えているのなどが目についた。それから仁和寺の前....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
生の作で、その画風は本格的で温柔そのものであった。図は箕面の滝の夏景である。青い
楓葉につつまれたる白布の滝が静かに落ち、その周囲は雲煙を以てぼかされた。その座敷....
「初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
石の下に眠るのも、ああもウ間のないことであろう。まことに人間の一生は春の花、秋の
楓葉、朝露、夕電、古人すでにいッたが、今になッてますますさとる。初めて人をなつか....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
十郎自身がその口上をのべた。そのときの狂言は一番目「清正誠忠録」、二番目「花盛劇
楓葉」で、中幕には改名披露として「曾我の対面」を出し、梅幸の十郎、菊五郎の五郎、....
「西航日録」より 著者:井上円了
誕に関係ありとて、無憂樹の葉を余に贈れり。ゆえに、余はその返礼としてヒマラヤより
楓葉を持ち帰り、左の歌を書して氏に贈る。 喜麻拉亜の土産に木の葉贈るのは木の葉も....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
期と同じく、緑葉紅花いたるところに満つ。なかんずく猩々木の各所に繁生して、霜後の
楓葉よりも赤し。ここに住するものはみな夏服のみを用う。着岸後、歩を市中に散ずるに....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
を見合しながら、言葉を交したいにも交すことの出来ない場面を設ければよいであろう。
楓葉荻花《ふうようてきか》秋は瑟々《しつしつ》たる刀禰河《とねがわ》あたりの渡船....