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楔子
「楔子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楔子の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
が、耳の遠いということが、眼の悪いのを苦にしている彼にとって、幾分の同情をつなぐ
楔子《くさび》になったのであろう。せっかくだが御依頼通りになりかねるという彼の返....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
る前足の蹠《あしのうら》がうす赤い。――この鼠が、これから雑劇の所謂《いわゆる》
楔子《せっし》を演じようと云う役者なのである。
すると、見物の方では、子供だと....
「蒼穹」より 著者:梶井基次郎
半島の中心の山彙《さんい》からわけ出て来た二つの溪が落合っていた。二つの溪の間へ
楔子《くさび》のように立っている山と、前方を屏風《びょうぶ》のように塞《ふさ》い....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
人よ。そして私達が直下に愛と相対し得べき一路を開け。 私は又詩にも勝った表現の
楔子を音楽に於て見出そうとするものだ。かの単独にしては何等の意味もなき音声、それ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
トンがこの土地へ渡って来てから一種の関係が繋がったんです。この二人を継ぎ合わせる
楔子はかの小鉄で、小鉄はダルトンの娘であるという事実が判った時にはわれわれも意外....
「古事記」より 著者:太安万侶
これをまた大勢の神が見て欺《あざむ》いて山に連れて行つて、大きな樹を切り伏せて
楔子《くさび》を打つておいて、その中に大國主の命をはいらせて、
楔子《くさび》を打....