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楝
「楝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楝の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
廻るは竜に食わるるを避けてなりと信ぜらるとある)、鉄および※草《もうそう》蜈蚣|
楝葉《せんだんのは》五色糸を畏る、故に燕を食うは水を渡るを忌み、雨を祀るには燕を....
「春昼」より 著者:泉鏡花
燿として眼を射て、流のふちなる草に飛んだが、火の消ゆるが如くやがて失せた。 赤
楝蛇が、菜種の中を輝いて通ったのである。 悚然として、向直ると、突当りが、樹の....
「花物語」より 著者:寺田寅彦
た藤野が起き上がってそれを見ると、青い顔をしたが何も言わなかった。 九
楝の花 一夏、脳が悪くて田舎の親類のやっかいになって一月ぐらい遊んでいた。家の....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
着いた。が草深い雑木の根を、縦に貫く一列は、殿の尾の、ずんぐり、ぶつりとした大赤
楝蛇が畝るようで、あのヘルメットが鎌首によく似ている。 見る間に、山腹の真黒な....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
持に仮りになって味えば面倒ではないのである。 ○ 妹が見し
楝の花は散りぬべし我が泣く涙いまだ干なくに 〔巻五・七九八〕 山上憶良 前の歌....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
躍り越えたものがある。 はたと、これに空想の前途を遮られて、驚いて心付くと、赤
楝蛇のあとを過ぎて、機を織る婦人の小家も通り越していたのであった。 音はと思う....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
した種類の歌は殆どとられていないのであって、この時代の作家のものでとられたのは、
楝咲くそともの木蔭つゆおちて五月雨はるる風わたるなり (忠良) よられつる....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
老父|熙《あきら》の隠宅である。 初夏の日かげは真直《まっすぐ》に門内なる栗や
楝《おうち》の梢《こずえ》に照渡っているので、垣外の路に横たわる若葉の影もまだ短....