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「楠木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

楠木の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「荒雄川のほとり」より 著者:佐左木俊郎
いう噂である。もう一つ、ここには守屋大臣の碑が雨ざらしにされている。十五六年前、楠木正成の筆らしいと騒がれたこともあったが、それはそのまま立ち消えになってしまっ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
その頃まで枯葉の落ちずにいる槲、堅い大きな蕾を持って雪の中で辛抱し通したような石楠木、一つとして過ぎ行く季節の記念でないものは無い。 私達が学校の教室の窓から....
「鉄面皮」より 著者:太宰治
ら、楽しく読めることもあるけれど、あの、深刻そうな、人間味を持たせるとかいって、楠木正成が、むやみ矢鱈に、淋しい、と言ったり、御前会議が、まるでもう同人雑誌の合....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
リ、荷ヲ運ブニ用フルモノナリ」 といったような型でしたが、ある時、或る学校で「楠木正成」という課題を出しました。大楠公《だいなんこう》のことに就いては、修身課....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て一揆の大勢を物の見事に退却させてしまいました、全く軍師の仕事でげす、わが朝では楠木、唐《から》では諸葛孔明《しょかつこうめい》というところでござんしょう」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
宝荒神の前立《まえだて》のある上杉謙信公の兜だったというものもあります。いやいや楠木正成卿の兜だというものもあります。そうではない、伊達の大御先祖の軍配であった....
「霊界通信　小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
世を去りました。私の地上に居った頃は朝廷が南と北との二つに岐れ、一｜方には新田、楠木などが控え、他方には足利その他東国の武士どもが附き随い、殆んど連日戦闘のない....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
同じ感慨を起したことであった。しかるに今日ではここらが神戸の目抜の市街となって、楠木神社も立派な宮居となり、周囲には色々な興行物さえ陣取っている。が、鳴呼忠臣楠....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
、小野派一刀流では無双の使い手の、山岸主税は返り血を浴びずに、そこに聳えていた大楠木の幹を、背負うようにして立っていた。 が、それにしても何と大勢の武士に、主....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
いて、小笠原島に進む木下大佐の心は、湊川《みなとがわ》の戦場に向う、六百年前の、楠木正成《くすのきまさしげ》の心とちがわない。 「艦長。お苦しいでしょうね。」 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
とは、そも、どなた様でござりますな」 「河内国金剛山の西、水分山のほとりに住む、楠木多聞兵衛正成と申す者」 菊王は、鸚鵡返しに。 「楠木多聞兵衛正成どのと申さ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
せなんだ。いわゆる高士の風でもございましょうか」 「そちは、ひどく心酔だな」 「楠木家の御兄弟――正成、正季どのも師事され、奥河内の若い郷党輩からも、お師として....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
でも足助一族でも、おこころもとない。べつに、ひそかな天皇のお心待ちは、 「正成（楠木）は、なぜ見えぬか。来るべきはずの正成は？」 と、それの御不安と、そぞろな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。洛中は車馬のうごきにも緊迫した時局が見えて、不気味な流言もまま飛んでいた。 「楠木はまだ生きている！」 「正成はまだ死んではいない」 「赤坂落城のさい死んだと....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
、他の一通は、昭和十五年の七月十一日（午後零時――四時）のスタムプが押してある、楠木正成が馬に乗っている銅像を図案化した模様が左の肩に赤色で印刷した弐銭の普通の....